10周年の「高雄同志大遊行(高雄プライド)」に参加者2万人!2019年最後のLGBTプライドから、台湾の今が見えてきた。


「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019でMRT中央公園駅前に差し掛かるパレード隊列

参加者2万人のLGBTプライドが高雄で開催!昨年の悔しさを乗り越えて、笑顔いっぱいのパレードとなりました。

こんにちは!台湾南部の街・高雄でLGBTプライドを歩いてまいりましたMae(@qianheshu)です。

今回参加してきたのは、11月23日(土)に開催された「高雄同志大遊行(高雄プライド)」

2019年台湾で最後となるLGBTプライドには、およそ2万人が参加

台北のLGBTプライドにも負けないくらい、華やかでパワフルなイベントとなりました。

また、昨年行われた「(市長や市議会議員などを決める)九合一選舉」と「国民投票」以来、「ある理由」から特別に注目されている高雄。

そんな現状を反映するかのように、今年の高雄プライドは、他都市よりもさらに一層、メッセージがあふれるパレードとなったように思います。

一体、どのようなメッセージが伝えられたのか?

今日は、LGBTに関する台湾の現況についても触れながら、高雄で行われたLGBTプライド「高雄同志大遊行(高雄プライド)」当日の様子をご紹介したいと思います。

 


「高雄同志大遊行(高雄プライド)」10周年!記念すべき2019年のテーマは?

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場となった高雄市文化中心

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場に集まる参加者たち

2019年の

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」は、

昨年に引き続き「高雄市文化中心」が会場に。

 

パレード出発の20分ほど前に到着したのですが、

すでに前に進むのも困難なほど、

ものすごい人出になっていました。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場ブース

円形の広場をぐるりと囲むように並ぶのは、

50のブース。

 

レインボーグッズや

イベントオリジナルのアイテムはもちろんのこと、

レインボーカクテルを売るブースや、

タロット占いが楽しめるブースなども出展。

 

高雄のLGBTプライドには毎年参加していますが、

会場での楽しみ方も、

どんどん豊富になってきています。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場ステージにて始まったパレード出発前のスピーチ

ステージ上では、

パレード出発前の会場を盛り上げる

スピーチも開始。

 

人波をかき分けながら

ステージ前に近づいてみると、

ちょうど台湾の人気YouTuber・

FJ234のお2人が登場したところでした。

 

持ち前の大胆なパフォーマンスも加わって、

会場のテンションも一気に上がります。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場に登場したカラフル衣装の参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場で配布されたステッカー

会場内を散策していると、

みるみるうちに手の中に集まってゆく

ステッカーやポストカードたち。

 

今年は、台湾各地のLGBTプライドにて

「香港」に関するメッセージが

たくさん見られましたが、高雄ではさらに

大きく伝えられている印象です。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場で配布されたパレード10周年フライヤー

実は、2019年は

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」が

ちょうど開催10周年を迎える

節目の1年となっています。

 

記念すべきタイミングになぞらえた、

今年のテーマは「十年同遊,你好嗎?」

 

パレードを歩み始めた頃の初心、

この10年の間に経てきたことを顧みながら、

さらなる平等に向けて歩んでいくための

結束を求める内容となっています。

 

過去,高雄同志遊行是南臺灣第一個同志遊行,

集結眾人的力量,捍衛多元性別族群的權利,

陪伴各個與生活纏鬥的性少數夥伴。

 

此時不同群體間的歧見、對性少數的污名,

還有待大家持續互相溝通。

 

這是為什麼我們仍要繼續走出來。

 

(中略)

 

十年裡,一起走上高雄同志遊行的你/妳,

現在好嗎?

 

還記得當時為什麼一同走入遊行的行列嗎?

 

無論當年為了什麼走入高雄同志大遊行,

今年和我們為各種不同的性別議題−

持續發聲、繼續對話、一同遊行、邁步向前!

 

出典:第10屆高雄同志遊行:十年同遊,你好嗎? | flyingV

 

10年前、「高雄同志大遊行」は

南台湾初めてのLGBTプライドとして開催されました。

人々の力を結集して、LGBTコミュニティの権利を守り、

日々の生活の中で戦い続けている仲間たちに寄り添うために、

街を歩き始めました。

 

その当時、当事者への偏見、

名誉が汚される事態が絶えませんでした。

だからこそ、コミュニティの垣根を超えての対話が

必要とされていました。

 

そしてそれは、現在においても同じ。

だからこそ、私たちが歩みを止めることはできません。

 

この10年、共に高雄同志大遊行を歩いてきたみなさん。

今の生活はどうですか?

 

あの時、LGBTプライドに参加した理由を、

今も覚えていますか?

 

今年も私たちと共に、

声をあげ、対話を続け、共に街を歩き、

前進していきましょう!

 

訳:Kazuki Mae

 

昨年の悔しさを乗り越え、笑顔がいっぱいに!参加者2万人の大パレード出発!

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレード先頭を行く6色のフラッグ

「高雄同志大遊行,出發ー!!!」の掛け声と共に、

続々と会場入口へと流れていく

参加者のみなさん。

 

紅、橘、黃、綠、藍、紫。

 

6色のフラッグを掲げた

スタッフさんたちに続いて、

いよいよパレードがスタートです。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードを歩く参加者たち

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードに参加する政党・時代力量

今年のパレード路線は、文化中心を出発し、

高雄を代表する繁華街である

中央公園周辺を抜けながら、

街をぐるりと一周するルート。

 

全長およそ5kmと、

台北のLGBTプライドにも匹敵する

長さとなっています。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードでレインボーフラッグを身に纏う参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードを歩く参加団体

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019で中央公園に差し掛かるパレード隊列

当日は、台湾南部らしい

(空気のコンディションは少し悪いながら)

綺麗な青空が広がるお天気。

 

さすがは南国・高雄というだけあって、

11月末でありながら、

半袖半パンでも汗ばむほどの陽気です。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードでプラカードを掲げる異性愛者の参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで掲げられた香港に関するプラカード

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードをご主人に抱かれて参加する柴犬

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019でMRT中央公園駅前を歩くパレード参加者たち

沿道から眺めてみると、

30分ほど経ってようやく

しっぽが見えようかというくらい、

ながーく連なる隊列。

 

イベント後には

参加者2万人との発表がありましたが、

もっと大きな数字であっても不思議ではないほど、

本当にたくさんの方が、街を力強く歩いていきます。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードカーで参加者を盛り上げるドラァグクイーンたち

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードを動物の仮装で歩く参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードをレインボーヘルメット姿で応援する2人

華やかな衣装に身を包んだドラァグクイーン、

この日のための、とびっきりの仮装で臨む参加者たち、

パレードに翻るたくさんのレインボーフラッグ。

 

文字通り、街がにじいろに染まっていく瞬間です。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードカーでポーズを決めるドラァグクイーン

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードをノリノリで歩くドラァグクイーンのみなさん

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019でMRT中央公園駅前に差し掛かるパレード隊列

爆音のダンスミュージックが流れる

パレードカー周辺は、

パーティーさながらの大盛り上がりに。

 

台北のパレードにも負けないくらい、

とてもパワフルな空気は、

ここ高雄のパレードでも健在です。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードでフリーハグをする参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードカーからエールを贈るドラァグクイーンたち

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードカーに続いて出発する参加者たち

九合一選挙および国民投票の結果を受けて、

悔しさ漂う中でのパレードとなった

昨年2018年の高雄同志大遊行

 

しかし今年は、

台湾でアジア初の同性婚が実現したこともあり、

心からの笑顔がいっぱいに。

 

みなさん、

南部の太陽さながらにまばゆい笑顔で、

パレードを歩かれていました。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019で中山一路を歩くパレード参加者たち

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレード先頭を行く6色のフラッグと祁家威さん

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレード隊列に翻るレインボーフラッグ

悔しさを乗り越えた

みなさんの姿をこの目で見ることができて、

本当に良かった。

 

2019年LGBTプライドシーズンの

フィナーレにふさわしい、

素敵なパレードとなったように思います。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019パレード終了後の会場ステージ前

2時間ほどをかけて、

ぐるっと街を練り歩いたら、

会場となっている文化中心へ到着。

 

ステージ上では、ダンスパフォーマンスや

ライブなどが行われていたのですが、

今回は他にも用があったので、早めに引き上げました。

 

終盤には、

YouTuberの那那大師さんや、

排灣族出身の人気アーティスト・阿爆 ABAOさんも

登場したようで、最後まで見たかったなあと、

ちょっぴり心のこりです。

 

高雄市長、性別平等教育、国際結婚。メッセージから垣間見える台湾の今。

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードでプラカードを掲げる参加者

台北のパレードにも負けない賑やかさを誇る

高雄プライドですが、もう一つの特徴が

「メッセージ性」の強さ。

 

昨年は、国民投票の結果を受け、

当事者たちへの励ましのエールが

多く見られましたが、今年はより様々な視点から、

メッセージが伝えられていたように思います。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで高雄市長への批判を行う参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで高雄市長へのメッセージを伝える参加者

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019の会場で高雄市長に反対する署名を呼びかけるプラカード

中でも、最も多く見られたのが、

高雄が今、しばしば話題にのぼる

大きな理由と言っても良い「市長」に関するもの。

 

昨年の選挙で当選した現・高雄市長は、

来年1月に台湾総統選挙へ出馬する、

国民党の韓國瑜氏。

 

残念ながら、韓國瑜氏を含む

国民党の多くの候補者は、

LGBTに関する権利の討論について、

後ろ向きと認識されています。

 

市長に関して、国民党に関して、

これだけ多くの言及がパレードにてなされているのは、

昨年の選挙以来、市政が揺らぎ続けている、

高雄の現状を体現しているかのようです。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで性別平等教育の必要性を訴える教師

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで性別平等教育に関するメッセージを伝える参加者

同時に、「性別平等教育」についての

メッセージが溢れていたのも、

市長の発言に関連してのこと。

 

選挙活動を続ける中で、

LGBTや女性の権利平等に対して、

理解不足と受け止められても仕方のない発言を

繰り返している韓國瑜氏の陣営。

 

彼らの発言を受けて、パレードでは改めて、

性別平等教育の大切さを訴えるメッセージが、

非常に強く訴えられていました。

 

関連記事→【李佳芬指「小三教〇〇」引眾怒 性平團體聯合譴責國民黨:這些人怎麼做孩子的榜樣?|風傳媒 THE STORM MEDIA】

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードでプラカードを掲げる台日カップルの方

また、もう1点印象にのこっているのが、

「国際同性カップルの結婚」に関するメッセージ。

 

台湾では同性婚が実現しましたが、

現在のところ、婚姻制度を利用できるのは、

「台湾人同士」のカップル、または

「台湾人と、同性婚制度のある国出身の外国人」のカップル

に限定されています。

 

この件に関しても、

最近になって、少しずつ動きが。

 

未だ婚姻届を受理してもらうことができない

台湾で暮らすある国際カップルが、

婚姻の権利に関して、司法に訴えかける構えを見せています。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで婚姻平權に関するプラカードを掲げる参加者

この結果次第では、

同性婚制度が、より平等なものとなる可能性も。

 

台日カップルにとっても、

大きく関係することとなりますので、

今後の動きに注目です。

 

関連記事→【澳門男同志棄百萬年薪來台,卻無法與丈夫「合法」結婚!同婚上路4個月登記仍遭拒 將開啟司法戰|風傳媒 THE STORM MEDIA】

 

まとめ

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで空にはためくLoveWinsのフラッグ

今日は、「高雄同志大遊行(高雄プライド)」

2019当日の様子についてご紹介しました。

 

アジア初となる同性婚実現のニュースを受けて、

昨年にも増して大きな盛り上がりとなった、

台湾各地のLGBTプライド。

 

しかし各パレードとも、

お祝いムードの一方で、次なる挑戦に向けて

力強いメッセージが伝えられることに。

 

さらなる自由と平等を求めて歩み続ける

参加者のみなさんの姿が、

LGBTプライドシーズンを終えた今、

深く心に焼きついています。

 

改めて、台湾の人々の自由を愛する気持ち、

自分たちで社会を変えていこうという想いの強さを、

目の当たりにしたように思います。

 

来年もまた、

台湾各地にてLGBTプライドが開催されます。

 

今年は参加できなかったという方もぜひ、

台湾で現地の空気を体感されてみては

いかがでしょうか。

 

▼こちらの記事もよくお読みいただいています!▼

→LGBTプライドってどんなイベント?台湾の全パレードに参加した僕が7つの疑問にお答えします。

→台湾・苗栗でLGBTプライド「苗栗愛轉來平權遊行」が初開催。同性婚実現前最後のパレードを2,000人と共に歩いてきました。

→LGBTプライド「台南彩虹遊行(台南レインボーパレード)」2019が開催!同性婚合法化まで1ヶ月の台湾で巻き起こる新たな動きとは?

→「台中同志遊行(台中LGBTプライド)」2019に過去最大の2.5万人!同性婚実現だけじゃない参加者爆増の理由は?

→「花東彩虹嘉年華(台湾東部LGBTプライド)」2019で見えた厳しい現実。同性婚実現の一方で影を落とす現地の事情とは?

 


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コメント

  1. 堀修 より:

    Maeさん、いつもご投稿ありがとうございます。楽しく読ませて頂いてます。
    実はMaeさんにお聞きしたいことがありまして、Maeさんの【にじいろ台湾】で読ませて頂いたのですが台湾の方はパーソナルスペースが狭くておでこをごっつんこさせたままゲームに夢中になったり、会社の同僚と相合傘でコンビニ出かけたりと、かなりスキンシップがあるみたいで??

    日本におられる僕の知り合いの台湾の男性、すごく可愛らしいのですが見てたら同僚の日本人に後ろから抱きついたりしてます。
    久々に会おうものならばさらに【ハグ】に近い感じになりまして、そんな彼の特性を知ってか??周囲の人も彼に抱きついたりしてるのですが、
    果たして台湾では【後ろから抱きついたり】はごく普通なのでしょうか?

    日本ではあまり見かけない光景ですが、スキンシップが普通な?台湾では友達同士、会社仲間同士抱きつくというのは普通にあるのかなぁと??

    僕の知り合いの台湾の方はとても可愛いくて素敵な方ですので僕も同じように後ろから抱きついても大丈夫かなぁとも思ってます^_^

    1. kazukimae より:

      人と人の距離が近いのは確かですが、
      後ろから抱きつくパターンは初めて聞きました 笑
      ただ、その同僚さんと(友達同然に)すごく仲がいいのであれば、
      あり得るかもですね。
      とは言え、「普通」と言えるほどよく見かけるわけではないので、
      自分の方から仕掛けるのは、さすがにやめておいた方がいいと思います。
      あくまで、仲の良い友達同士のじゃれ合いのようなものかと。

  2. 堀修 より:

    お忙しいところお返事をありがとうございました。台湾でもあまり見かけない光景みたいで( ˙-˙ )
    実は僕、彼のことが大好きなんです。
    ですので腰眈々と(笑)狙ってるのですが
    ちょっと難しそうな気がいたします。
    Maeさんのように体鍛えて、台湾の言葉も勉強して、彼から振り向いて頂けるように頑張ってみます!!
    アドバイスありがとうございます^_^

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