台北の都市再開発地区にある古アパートで暮らす現実。早めに引っ越しすべき?

当ページのリンクには広告が含まれています。
台湾の工事現場で建物を取り壊すショベルカー

台北都市圏の老公寓(古アパート)で暮らす我が家にも、都市再開発の波が迫る。環境の変化や引っ越しの検討など、現在の心境について綴ってみます。

こんにちは。台湾生活もまもなく丸13年を迎えようとしております、台北在住Mae(@qianheshu)です。

僕は、台湾人ボーイフレンドと台北都市圏にある賃貸の老公寓(古アパート)にてふたり暮らしをしています。

最近、ふたりの間で毎日のように話しているのが「引っ越し」のこと。

タイトルにも書いた通り、都市再開発の波が我が家のすぐ近くにまで広がってきていて、住環境の変化がとても気になっているのです。

心配事が増える一方で、現在の物件に暮らす続けるメリットと天秤にかけると、引っ越すべきかどうかが、すごく悩ましいところ。

平穏で変わらないと思っていた生活にも、少しずつ着々と変化は近づいてきていたのだなと、しみじみ感じているところです。

目次

「都更(都市再開発)」の工事によく遭遇する、台北の街。

台湾料理教室&プライベートレストラン「好客台北 Be My Guest Taipei」の迪化街ガイドで永樂國小前から眺める延平北路

 

台湾では都市再開発のことを

「都市更新」、

略して「都更」と呼びます。

 

台北の魅力として語られることも多い、

どこか懐かしい、

昔ながらのノスタルジックな街並み。

 

それらを形成しているのは、

築40〜50年、

またはそれ以上もあり得ると

想定される

「老公寓(古アパート)」たちです。

 

台北・中和の住宅街

 

台北中心部の大通り沿いでは、

それほど古さを感じないエリアも

ありますが、

 

そんな場所でも

1本脇道へと入り込んでみると、

老公寓の多さが

より分かるかと思います。

 

コンクリート剥き出し、

あるいはタイルが貼られた

3〜5階建ての建物で、

 

窓には泥棒避けの鉄格子、

重そうな金属製の扉の

エントランスなどが、

その特徴。

 

建物内に駐車場はついておらず、

住民たちの車やスクーターが、

建物前やその周辺に

ずらりと駐車されていることが

多いです。

 

加えて、エレベーターもなく、

上下階への移動が階段のみで

ある場合がほとんど。

 

また、台北101や

象山の展望台から

台北の街を眺めてみると、

屋上にトタン屋根のある建物が

よく見えますが、

 

これは「頂樓加蓋」という

屋上に後から建てた

居住スペースで、

この頂樓加蓋があることも

老公寓の特徴と言えます。

 

台湾のごく一般的な住宅(マンション)の屋上への踊り場

 

当然ですが、

築40年も50年も経つと、

建物の老朽化が進みます。

 

(過去の地震も耐え抜いているので
意外に頑丈ではありますが)


耐震性に心配が出てきたり、

水漏れが起きやすかったり、

コンクリートの剥がれが

見られたり。

 

住環境が悪化しつつある

老公寓を取り壊して、

 

設備も充実した

新しい建物へと建て替えるのが

「都更」の主な目的と

されています。

 

僕が暮らしている古アパートにも、都市再開発が迫る。

新北・新店溪沿いの高層マンション

 

僕が暮らしているのは

台北市ではなく、

おとなりの新北市に

なるのですが、

 

新店溪という

目の前の川を越えると、

すぐ台北市に入れる立地。

 

台北市への

アクセスのしやすさもあって、

現在活発に都市再開発が

展開されている

区画のひとつです。

 

特に、新店溪の河岸エリアは、

新しく豪華な高層マンションが

どんどん建っていて、

川を越える橋から見えるのは、

近代的な街並み。

 

ただ、河岸エリアを過ぎると、

まだまだ老公寓が大多数で、

進められる土地から先に

再開発が進められている

状況です。

 

新北・新店溪沿いの住宅街

 

さらに、再開発のスピードに

拍車をかけているのが、

新しいMRT(地下鉄)路線の開通。

 

僕が暮らし始めた頃は、

まだ近くにMRTの駅が

なかったのですが、

 

新路線の開通以降は、

再開発範囲が

どんどん拡大しています。

 

どのくらい拡大しているかと言うと、

僕の住んでいる老公寓の

すぐ真横の土地では、

新しい高層マンションの建設が

今まさに進行中。

 

またすぐ正面の土地でも、

もともとあった老公寓の

取り壊しが始まり、

 

工事の騒音や揺れが

部屋の中にいても

伝わってきます。

 

台湾の工事現場で建物を取り壊すショベルカー

 

正直なところ、

住み良い環境とは

言いがたくなってきており、

 

すぐ真横の

高層マンションが完成した後の

変化も心配。

 

加えて、

 

「今住んでいる老公寓も、

もうすぐ取り壊されて

しまうのでは?」

 

「一体、いつまで

住み続けられるのか?」

 

という焦りも、

出てきています。

 

自然と、

一緒に暮らしている

ボーイフレンドとは、

「引っ越し」について話す時間が

多くなりました。

 

引っ越し先探しの過程で出会った、仲介会社スタッフさんのアドバイス。

新北・樹林の街並み

 

最近は、毎日のように

お部屋探しサイトを

チェックしていて、

 

実は先日、

見つけたお部屋の内見にも

伺いました。

 

最終的には、

内見した物件を契約するには

至らなかったのですが、

 

立ち合いの

仲介会社スタッフさんが

とても丁寧な方で、

 

都市再開発に関する知識を

教えていただいて、

考え方が少し変わったのです。

 

新北・浮洲周辺から眺める街並み

 

その方からいただいた

アドバイスは、

 

「焦って引っ越す必要はなく、

ゆっくり時間をかけて

探せば良いのでは?」

 

というもの。

 

勢いよく進められているように

見えますが、

都市再開発を進めるのは

決して容易ではなく、

 

建物の安全性に問題ありと

判断する監査や、

現在の住民全員の

立ち退きへの同意、

 

加えて

これらの条件を満たしてからも、

再開発のゴーサインを

出すための審査に

数年を要することもあるのだそう。

 

今住んでいるアパート全体で、

まだその動きが

見られないのであれば、

 

再開発されるまでには

まだかなりの時間があるはず、

との見解でした。

 

台湾の一般的な住宅「公寓」の電気メーター

 

確かに、

他の階層の住民たちが

立ち退きの準備をしている気配は、

今のところ全くない。

 

アドバイスを聞いて、

もうすぐ取り壊されて

しまうかも、

という焦りについては、

いくぶん解消されました。

 

現在進行中の

騒音や揺れがある工事期間中は、

確かに住み良いとは

言えないものの、

 

「周辺のマンション完成後の

実際の環境を見てからでも

遅くないのかも?」

 

という気持ちが、

今は少し芽生えてきています。

 

古アパートに住み続けるメリットも、改めて見直してみる。

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋のリビングルーム2

 

ここまでのお話で、

 

(再開発がすでに完了している)

新しいマンションに引っ越せば、

全て解決するのでは?」

 

「できたてピカピカ物件の

選択肢が増えるのだから、

良いことなのでは?」

 

と、思われた方も、

おられるかもしれません。

 

確かに

そういう一面もあるのですが、

 

僕たちふたりにとっては、

現在の古アパートに

暮らし続けるメリットも

少なくないのです。

 

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋の個室ベッド

 

一番はやっぱり、家賃のこと。

 

再開発によって新しい物件ができ、

家賃も現在の相場が

維持されるのであれば、

 

それはもちろん、

僕たちだって

ピカピカの物件に住みたいです。

 

しかし、

(今よりもさらに台北市から遠い県市に
引っ越す場合は別として、)

今よりも家賃を少なくとも

50%は上乗せしないと、

 

新しいピカピカの物件には

住めそうにないから、

悩んでしまう。

 

加えて、

台北都市圏の家賃相場は

ここ数年高騰を続けているため、

 

そもそも、

他エリアにある同等の老公寓に

引っ越すだけでも、

家賃負担は増してしまいそう

なのです。

 

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋のキッチン

 

また、僕たちふたりの

それぞれの職場への

アクセスのしやすさや、

 

大家さんとの良好な関係も、

現在の物件に暮らし続ける

大きなメリット。

 

特に、現在の大家さんは

とても良い方で、

初回契約時から家賃は

据え置きしてくださっているし、

 

部屋に故障があれば

すぐに対処してくださるし、

 

同性カップルである僕たち、

そして外国人である僕のことも

するっと受け入れて

くださっている。

(部屋を借りる上で、
同性カップルであったり、
外国人であったりすることは、
大家さんに快く思われない場合もあるので。)

 

そして何より、広さ充分で、

自由に広々と使える

ベランダもある現在の物件は、

都市再開発の件さえ目をつぶれば、

かなり気に入っているのです。

 

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋の個室

 

だからこそ、

引っ越しへの決心が

揺らぎに揺らぐ。

 

できるだけ長く

今の生活のベースを

保ちたいという想いも、

再開発による危機感と

同じくらい強いのです。

 

もう、

一体どうしたら良いものか…

 

うじうじした内容になってしまい

大変申し訳ございませんが、

引っ越しに関しては本当に毎度、

うじうじしっぱなしで

身も心も疲れちゃいます。

 

まとめ

台湾の工事現場で注意を促す看板

 

今日は、

台北の都市再開発地区にある

古アパートで暮らす現実

について、お話をしてみました。

 

台北都市圏に在住のみなさんは、

お住まい周りの環境の変化は

いかがでしょうか?

 

老公寓派の方も、

ピカピカ物件派の方も、

健やかで安心な生活が

送れていることを

願っております。

 

▼ こちらの記事も、よくお読みいただいています! ▼

→ 台北生活が快適になる3つの家電+2つのアイテム。気候や環境が異なるからこそ、準備しておきたいものは?

→ 台北で家具&インテリア雑貨を揃えたい時のおすすめ6軒。新生活の準備はこちらのお店で!

→ 台北で生活家電を揃えたい時のおすすめ5軒。毎日お世話になる「あの場所」も意外にあなどれません!

→ 僕の人生を変えた4つの大きな買い物。高くてもその価値充分と感じた、お金の使い道。

→ 【台湾で株式投資8年目】アメリカ発関税ショックの影響が心配な今年の運用実績は?

シェアはこちらのボタンから
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次