「揚げおにぎり」に「わさびたこ焼き」はたまた「カジュアルお寿司」まで!? 台湾の夜市でよく見かける日本グルメのお味は如何に?
こんにちは!台湾の夜市に魅せられて(?)台北で暮らし始めて早5年の日本男子Mae(@qianheshu)です。
さて、台湾観光の目玉と言えばハズせないのが、台湾人の台所とも言うべき「夜市」。
日本の縁日のようなお祭り騒ぎが毎夜繰り広げられる「夜遊びの定番」として、市民の生活に深く浸透しており、僕も台湾で生活するようになってから週に1~2度は足を運んでいるくらいに大好きな場所です。
もちろん夜市では、本場ならではのリーズナブルかつハイレベルな台湾グルメの数々を味わっていただきたいのですが、毎回歩いているとどうしても気になってしまうことが1点。
日本風を意味する「日式」の文字や、日本で慣れ親しんだルックスの食べものたちが、意外な高頻度で出現するのです!
「すっごく似てるんだけど、何かちょっと違うような…」「日本の〇〇にそっくりだけど、味はどうなんだろう?」
台湾にお越しになられたことのある方も、実際に夜市を歩いていて疑問を抱かれた場面があったのではないかと想像します。
台湾の夜市に並んでいる日本グルメは、果たして「美味しい」のか、それとも…
今日は、うちの近くにある超ローカル夜市・楽華夜市で、日本グルメを食べまくってみた結果をご紹介してみたいと思います。
大阪人も思わず唸る?ハイカロリーだけどクセになる「たこ焼き」
日本で縁日に行くと、必ずと言っていいほど見かける「たこ焼き」。
実は台湾でも、どの夜市へ足を運んでもかなりの確率でお目にかかる
定番グルメとして親しまれているんです!
名前も「章魚燒」と、「たこ焼き」という日本語の直訳をそのまま使っていることが多いですね。
作り方も日本のたこ焼きと全く同じで、丸いくぼみがたくさんついた鉄板で焼き上げていきます。
先の尖ったキリを持って、一つずつくるっとひっくり返すのも同じ。
ただ一つ違うのは、生地がどっぷりと浸るくらいまで油をたっぷりと注ぐところ。
これは、「焼き」というよりも「揚げ」に近い作り方かもしれません。
このお店では、一口大の粒が6個入って35元(=約130円)。
マヨネーズとわさび(!!)を豪快にかけていただくのがスタンダードのようです。
1/3チューブくらいは軽くいっちゃってると思われる大量わさびが心配ではありましたが、
実際に口に運んでみると、ツンとくる辛さはかなり控え目。
甘さ強めな台湾のマヨネーズと合わせると、むしろこれくらいの量がちょうど良く、
カリッと仕上がったたこ焼きとも相性抜群でした!
もちろん、たこのぶつ切りもちゃんと入っていましたよ!
「揚げ」風な作り方といい、豪快マヨネーズといい、ハイカロリーが気になるのは否めませんが、
たこ焼きのワンタイプとしては全然アリだと思います。
こんなの日本で見たことない!? 斬新調理法の新感覚「おにぎり」
台湾には「飯糰」と言う、朝ごはんの定番として有名なおにぎりがあるのですが、
それとは別に夜市でも「飯糰」を名乗るグルメを発見!
日本風を意味する「日式」と書かれているこちらのおにぎり、
写真を見る限りだと焼きおにぎりのようにも見えますが、
実はもっと斬新な調理法が採用されていました。
お櫃の中に入っているのは、何やらほんのり赤く色づいたご飯。
手袋をつけたお兄さんが一つずつ心を込めて(?)、
お団子のようなまんまる型へとにぎにぎしていきます。
そして、衣のようなものをまぶされたかと思うと、何とそのまま、
しゅわしゅわと気泡を立てている油の中へダイブ!!!
そう、こちらで売られていたのは、焼きおにぎりならぬ「揚げおにぎり」でした!
揚げ終わった後は、屋台上にぶら下がっている味付けからお好みのものを選ぶシステム。
「鰹魚香鬆(かつおぶし)」「蜂蜜芥末(はちみつワサビ)」「泰式酸辣(タイ風トムヤム)」など、
オーソドックスなものからユニークなものまでずらりと揃っています。
「具」ではなく「調味料」で味のバリエーションを出す作戦のようです。
「お米が油を吸ってギトギトになるのでは???」と、心配しながら調理の様子を眺めていましたが、
こんがりきつね色に揚がったおにぎりは衣をまぶしたおかげか、
意外と油っぽさが気にならないから不思議。
ピンク色のごはんには梅が混ぜ込まれているようで、
適度な酸味がまた、あっさり感をプラスしてくれています。
外はカリッ、中はほくほくで、おにぎりとは思えない食感がこの上なく斬新!
中に入っていた「鐵蛋(うずらの煮卵)」のプチっとした歯ごたえもアクセントに、
箸(串?)がどんどん進みます。
「タイ風トムヤム」の風味は残念ながらあまり感じられませんでしたが(笑)、
おにぎりのイメージを180°転換する切り口のおもしろさはピカイチ。
一個30元(=約110円)とお値段もお手頃なので、夜市でごはんものが恋しくなってきた時など、
ぜひ試してみてください!
台湾独自の食べ方も!寒い季節にピッタリの「おでん」
台湾はかつて日本による統治の時代を経ていることもあって、
もともと日本由来の料理が定着していることでも有名。
魚のすり身を揚げた「甜不辣(てんぷら)」や油揚げに春雨を詰めた「阿給(あげ)」など、
読み方も日本語と全く同じグルメが少なからず存在しています。
中でも、夜市でよく見かけるのが「おでん」の屋台。
「關東煮」や「黑輪(台湾語読みで「おれん」)」と呼ばれ、
台湾人にとっても非常に身近な料理として頻繁に食べられています。
台湾のおでんは、薄味のダシでじっくり煮込まれているのが特徴で、
おでん種は練りもの系が多め。
コンビニでは辛い味付けのタイプのものも、売られていたりしますね。
こちらの屋台では、自分の食べたいものを指差しで選ぶシステムになっていましたが、
セルフサービスでお椀やカゴに盛っていくお店もあります。
お店の人に渡した後は、適当な大きさにカットされて、味噌だれをかけてもらえば出来上がり!
5種類の食材を選んで、これで120元(=約460円)程度でした。
このタレは日本のおでんを食べる時のものとほぼ同じ風味なので、
初めての方でもすんなり馴染めるのではないかと思います。
おでん種だけではもの足りないという方は、
おでんダシで煮込んだ王子麵(インスタント麺)をプラスするのもおすすめ!
豆板醤と混ぜ合わせてピリ辛味でいただくと、「ザ・夜食」といった感じの仕上がりになって、
やみつきになりそうなおいしさです。
回るタイプよりもお得!一貫10元から選び放題の超カジュアルな「お寿司」
この機会に告白しておくと、僕が台湾の夜市でどうしても手を出せなかったものの一つに
「お寿司」があります。
どの夜市にも、一貫10元(=約40円)でいただけるお寿司の屋台が結構な確率であるのですが、
他のグルメと違って、お寿司は「なまもの」。
屋台で火の通っていないものを食べることに恐れをなして、
これまで口にすることをためらっておりました。
でも今回、夜市で日本グルメを探すにあたって、
その代表格である「お寿司」を食べずに帰るわけには流石にいかぬ…
と言うことで、ここは勇気を出して、
清水の舞台から飛び降りる覚悟で(←大げさ)挑戦してみることにしました!
屋台のケースの中に並んでいるのは、ツナやコーンなどを載せた軍艦巻きがメイン。
もちろん、サーモンや貝柱などお刺身系握り寿司(一貫15元=約60円)も揃っていましたよ…
購入の際は、備え付けのトングで好きなものをトレイに盛っていけばOK。
取り終わったら店員さんに渡して、お会計をお願いしましょう。
この後に及んでも非常にチキンで申し訳ないのですが、
お刺身系はやはりレベルが高すぎて今回はパス…
が、「チャーシュー」や「ハム&チーズ」などのネタが珍しかったので、
お肉系を多めにチョイスしてみました。
とびっこの彩度が異様に高く見えるのは「気のせいだ」と思っておくことにします。
一貫手に取ってパクッといってみると、お酢の酸味が控えめながらちゃんと効いていて、
思った以上にちゃんとお寿司!
ネタの味つけに使われているタレやマヨネーズが若干甘めではありますが、
日本の回転すしで食べるお寿司ともほぼ遜色ないクオリティです。
翌日にお腹の違和感を感じることもなかったので、
「夜市のお寿司は安心して食べられる!」ことを確認できました(ほっ…)
これですっかり自信がついたので、
今後お寿司が恋しくなった時にはどんどん活用していこうと思います。
「お刺身系は慣れてきた頃にまた挑戦する」ということでご勘弁を。
焼きたてほかほかの本格派!デザートにピッタリの「どら焼き」
台湾の夜市スイーツの中で、日本でもお馴染みのものには、
焼きたての「紅豆餅(大判焼き)」や「雞蛋糕(ベビーカステラ)」などがありますが、
今回食べてみておもしろいと思ったのがこちらの「銅鑼燒」。
台湾でも、ドラえもんの知名度が圧倒的ということと関係あるのかないのか、
「どら焼き」の屋台にもあちこちの夜市で出会う機会があります。
生地はできあいのものではなく、その場で焼き上げる本格派。
たまご色の綺麗な円が整列する鉄板からは、絶えずあまくて香ばしいにおいが立ち上ってきます。
生地の中身は、定番の「あずき餡」はもちろんのこと、
「タロイモ餡」や「コーヒー餡」「チーズ餡」など、
バリエーションがとても豊富なのも台湾ならでは。
お好みの餡を選ぶと、一つずつその場でサンドしてくれるオーダーメイド感も新鮮です。
一口サイズのどら焼きは、6個入りで60元(=約230円)。
手に持っていてもほかほかと温度が伝わってくるのが、ちょっぴりうれしくなります。
それぞれ別の餡を指定することもできるので、
口へと運ぶたびに違ったフレーバーが楽しめるのも魅力。
お持ち帰りも良いですが、
できれば焼きたての温もりが感じられる、あたたかいうちにいただきましょう!
新感覚スイーツ登場!? 独自の進化を遂げたお正月の定番「焼きもち」
夜市を歩いているともう一つ、変わり種の「日式」スイーツを発見しました!
看板の写真だけだとよく分からないかもしれませんが、こちらは「焼きもち」の屋台。
実は台湾でも、おもちは「麻糬」の名で親しまれていて、
街によっては「名物」として専門店が並ぶエリアもあるくらいポピュラーな食べものです。
しかしこの屋台のように、金網の上で角餅を焼きあげるのは、台湾ではあまり見かけない調理法。
蒸気を含んでぷく~っと焦げ目が膨らんでくるまで、じっくりと火を通していきます。
日本式をうたっていながらも、食べ方は至って台湾式。
「海苔照燒(海苔照り焼き)」など磯辺焼き風のものもあれば、
「焦糖牛奶(キャラメルミルク)」や「巧克力(チョコレート)」などファンシーなものまで、
なんと25種類もの味つけが選べるようになっていました。
一本40元(=約150円)と、お値段もお手頃です。
せっかくなので、ファンシー系の「奧利歐(オレオ)」を選んでみると、
蜂蜜と練乳がたっぷりとかかったおもちの上に、砕いたオレオがまぶされて登場!
とびっきりスイートな味わいは、いかにも台湾ならではといった趣で、もはや
「日本の定番」を超えた無国籍な新スイーツとして生まれ変わっていました。
パリパリもちもちに絡むあま~いハニーミルク、想像しただけでもよだれが出そうになりませんか?
材料さえあれば家庭でも簡単に再現できるかと思うので、
お正月のおやつなどに取り入れて、食卓に「革新の風」を吹かせてみるのも、
おもしろいかもしれません。
結論:台湾夜市の日本グルメは、クリエイティブでどれも美味しゅうございました。
今日は、台湾のローカル夜市で日本グルメを食べ歩いてみた結果について、
みなさんとシェアしてみました。
夜市というと、どうしても台湾ならではのグルメに目が行きがちになるため、
中々試してみる機会がありませんでしたが、結論からいえば、
どの料理もとても美味しく完食させていただきました!
「日本と全く同じ」ではなく、台湾式にローカライズされているのがポイント。
日本ではあり得ないユニークなアレンジを効かしていて、
思わず「なるほど!」と頷かされたものも多かったです。
さすが、美食の国として名高い台湾の人々たち。
自由な発想で生み出された「日式」グルメの数々に、
新しいインスピレーションも得られるのではないかと思います。
台湾の夜市へお越しの際にもし見かけることがありましたら、
勇気を出して(?)試されてみることをオススメいたします!
※記事中の日本円表記は1元=3.8円で計算しています。(2017年12月現在)
ちなみに、今回足を運んだ「楽華夜市」は、台北都市圏指折りの規模を誇る地元民御用達の夜市。
【ローカル好きにオススメ!台北・楽華夜市の必食台湾グルメ。】でご紹介しているように、
ハイレベルな台湾グルメもたくさんいただけるので、
ローカル旅がお好きな方はぜひ足を運ばれてみてくださいね!
▼魅惑の台湾グルメを眺めながら、旅への想いを盛り上げておきましょう!▼
次回の台湾旅行、どこに泊まるかはもうお決まりですか?
【台湾各地で出会ったおすすめホテル&ゲストハウス集。】には、
台北はもちろん、台中や台南、高雄、花蓮、台東など、
僕とボーイフレンドが台湾各都市を旅する中で出会った
素敵なホテルとゲストハウスをエリアごとにまとめていますので、
旅の滞在先でお悩み中の方はぜひ参考にしてみてくださいね!
▼こちらの記事もよくお読みいただいています!▼
→行列グルメの宝庫!台北・公館夜市で食べたいおすすめ美食集。
コメント
コメント一覧 (2件)
とてもわかりやすくて面白いです(^^)
私も8年前に夜市でお寿司は試しに食べた事ありますがマグロとかにチャレンジする勇気はなかったです(笑)
今でも10元寿司があるのですね
物価が高くなった今は見かけないと思っていましたが・・
はい!今でもあるんです。
が、もしかするとネタは10元でもやっていけるように変わっているのかもしれません。
お刺身系はやっぱりかなり勇気が要りますよね 笑