コロナ後最大となる18万人が参加!国際色も豊かになったアジア最大級のLGBTプライド「台灣同志遊行」のパレードを歩いて来ました。
こんにちは。台北でボーイフレンドと暮らして12年になりました、Mae(@qianheshu)です。
先日10月26日(土)は、ついにやって来た「台灣同志遊行(台湾LGBT+プライド)」の日。
パレード後の報道によると、およそ18万人が参加したということで、去年以上の盛り上がりを体感することができました。
アジア最大級と言われる台北のパレード、今年は一体どのような雰囲気のイベントとなったのか?
今日は、台灣同志遊行(台湾LGBT+プライド)2024当日の様子を、ご紹介したいと思います。
パレード出発前から大賑わい!100以上のブースが出展する「台灣同志遊行(台湾LGBT+プライド)」の特設会場へ。
会場となったのは、
街のシンボル・
台北101を間近に望む、
台北市政府前広場。
1時間前に到着すれば、
余裕を持ってブースやステージを
見てまわれるかな
と、思っていたのですが、
今年はそれでも甘かった。
到着した頃には、
すでにものすごい人出で
賑わっており、
パレード出発前からすでに
去年以上の盛り上がりを感じます。
市府路に出展されたブースは、
100以上。
LGBT関連団体や協賛企業をはじめ、
レインボーアイテムや
クリエイターグッズの購入も
できるとあって、
人をかき分けながら
ブースを巡るみなさんで、
熱気に満ち満ちています。
広場内の一角には、
フォトブースも設けられていて、
記念撮影しながら
パレード前のひとときを楽しむ
人々の姿もたくさんみられました。
台北市政府の屋根には、
今年もレインボーフラッグが。
夜には、台北101も
レインボーカラーに
ライトアップされるなど、
この日ばかりは、
街を挙げてのお祝いムードに
包まれます。
関連報道→【台北101點亮彩虹燈光 支持性別平權與多元文化|中央社】
色とりどりのパレードカーや、
20メートル近くは
あろうかと思われる
巨大レインボーフラッグも
スタンバイ。
参加者で賑わう会場の傍では、
スタッフさんや
パフォーマーさんたちによって、
着々と出発の準備も
進められています。
2024年台灣同志遊行の
テーマは、
「邁向共融,交織共生
Embrace Inclusion」。
同性カップルの結婚や、
子供を迎え入れるための
養子縁組なども実現し、
LGBT+の権利平等の面では、
アジアの最先端を行く台湾。
当事者の存在や
多様な家族のあり方が
社会に認識されつつある
今だからこそ、
次なるステップへと進むための
呼びかけが行われていくことに
なります。
今年臺灣同志遊行的主題──「邁向共融,交織共生 Embrace Inclusion」想要呼籲,在意識到多元的社群存在之後,更要將平等的精神實踐於生活當中,真實聆聽並理解每個人的需要,並與多元的社群攜手翻轉不公平的體制。
我們也期待建立開放與包容的社會環境,一同落實共融精神,打造一個共生、共好的多元臺灣。
出典:台灣同志遊行Facebook公式ページ
今年の台灣LGBT+プライドのテーマは「邁向共融,交織共生 Embrace Inclusion」。多様なコミュニティの存在を意識できるようになった次の段階に求められるのは、平等の精神が生活の中で確実に実践されること。社会を構成する個々人が必要としていることは何なのか、真の意味で耳を傾け、多様なコミュニティが手を取り合って不公平な体制へと立ち向かっていくこと。パレードを通して、その重要性を呼びかけていきたいと思います。
オープンで包容力に富んだ社会へ。インクルージョンの精神が行き渡り、誰もが共生でき、誰にとっても心地良い台湾が作られていくよう、願っています。
訳:Mae
コロナ後最大の参加者18万人!国際色もグッと豊かになった巨大パレード出発。
市政府前広場に
出発の掛け声が響き渡ると、
巨大レインボーフラッグに
先導されながら、
いよいよパレード出発!
仁愛路の4車線を埋め尽くす
巨大パレードが、
台北の街へと繰り出して行きます。
今回のパレードを走る
いろいろなパレードカーを
見てみたいと思い、
最初は沿道から眺めてみることに。
世界各国の名だたる企業が
協賛として参加しており、
色とりどりの豪華なパレードカーが
続々と登場します。
弾けるような笑顔で
パレードを歩く
企業スタッフさんたちの
姿もとっても素敵で、
見ているだけでも
ウキウキしてきます。
パレードカーに乗り込むのは、
台湾の有名YouTuberや、
世界各国から集まった
GOGOBOY、
ドラァグクイーン、ダンサーなど。
ダンスミュージックを
爆音で鳴らしながら、
賑やかに通り過ぎていくパレードは、
参加者はもちろんのこと、
沿道に集まった人々をも
盛り上げながら、
歩みを進めていきます。
朝はまだ雨が降っており、
コンディションが少し心配でしたが、
パレードを歩く頃には
時折青空ものぞくまでに回復。
途中、雨がパラつく場面も
ありましたが、
歩くのに大きな影響が
出るほどでなかったのは、
幸いでした。
ただ、太陽こそ
出ていなかったものの、
気温は30度近くまで上がり、
蒸し暑い中での
パレードとなりました。
台北のパレードって、
本当にすごいなと毎年思うのは、
パレードへの出入りが
完全に自由なこと。
パレードと沿道との境目が
どんどん曖昧になっていって、
街が一体になって
賑わっていく感じは、
何度体験してもやっぱり好きです。
そして、一番に感じたのが、
海外からの参加者が
一気に増えていること。
コロナ禍からようやく
回復してきた兆しでも
あるのかもしれませんが、
日本や韓国など
近隣諸国の方だけでなく、
これまであまり見かけなかった
国々からお越しの方も、
今年はとてもたくさん
おられたように思います。
台北で行われているこのイベントが、
世界でも大きな注目を
集めるようになってきた
表れなのかも。
もし本当にそうだとしたら、
台湾在住の身としては、
うれしさでいっぱいです。
人が山ほどいて、とにかく楽しい。パレードに加わる理由は、たったそれだけで良い。
パレード路線は、
忠孝東路方面と向かう北回りと、
信義路方面へと向かう南回りの
2路線。
ただ今年は、
南回りで歩いていたのですが、
何も考えずに
前を走っているパレードカーに
続いていたら、
仁愛路と敦化南路の交差点にて、
なぜか北回りのパレード隊列と合流。
意図せず、
南北両方のルートを
歩くことになりました。
考えてみると、
ほぼ2倍の距離を歩くことに
なったわけですが、
両方体験できたので良しとします 笑
街路樹が高く伸びる
敦化南路にさしかかると、
なんだか森の中を
パレードしているような、
不思議な感覚に。
北回りは、
台北の目抜き通りである
忠孝東路を通ることもあってか、
このあたりから人もグッと増えて、
さらに盛り上がり始めます。
MRT忠孝敦化駅前まで来ると、
パレード参加者も買い物客も、
沿道のお店のスタッフさんも、
文字通りごちゃ混ぜ。
もはや何が行われているのか
よく分からない、
色の洪水のような、
カオスの境地(?)のような状態に
達します。
でも、誰もが
本当にすごく楽しそう。
何が何だかよく分からないけど、
人が山ほどいて、とにかく楽しい。
それって、
パレードのもともとの意味を考えると、
すごく基本的で大事なことで、
これだけたくさんの人たちが、
LGBT+の存在に気づいて、
権利平等のために
一緒に歩いてくれている。
だからこそ、
自分もそこに加わって、
勇気を出して歩いてみようかな
と、思える。
この状況を自分の目で見て、
熱気を肌で体感する。
それだけでも、
セクシュアリティに悩んでいた
過去の自分だったらきっと、
とんでもなく大きな励みに
なったんじゃないかな。
そんなこともふと考えて、
感慨深い感情も湧いて来ました。
もしも世界のどこかで、
過去の自分のように
悩んでいる人がいるなら、
本当に1度でいいから、
この台北のパレードを
歩いてみてほしいな。
ゴールの台北市政府前に
戻って来たのは、16:30頃。
およそ2時間半にわたるパレード、
今年もいっぱいの元気と笑顔をくれた、
素敵なイベントとなりました。
まとめ
今日は、
「台灣同志遊行
(台湾LGBT+プライド)」
2024当日の様子
を、ご紹介しました。
台灣同志遊行は、
毎年10月の最終土曜日に
台北にて開催予定。
今年参加された方も、
ずっと気になっているという方も、
進み続ける台湾のパワーを
またぜひ来年、
現地で体感してみては
いかがでしょうか。
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