台湾第二の都市・台中でLGBTプライドが開催!イベント史上最高の規模となった2017年パレードの様子をご紹介します!
こんにちは!週末は今年3つ目となるプライドパレードに参加して参りましたMae(@qianheshu)です。
先月10月28日(土)に台北で行われた「台灣同志遊行(台湾LGBTプライド)」。
同性婚合法化決定のニュースを受けて、当初から大幅な参加者数の成長が予想されていましたが、その期待を裏切らぬ最高の盛り上がりとなったのは記憶に新しいところ。
参加者数は12万人を超え、アジア最大と言われている規模を昨年に引き続き更新。
海外からの参加者も特別に多かった印象で、このブログをお読みの方の中にも、実際に足を運ばれたという方はおられるかもしれませんね。
大成功のうちに幕を下ろした台北のパレードですが、まだまだ終わらない台湾のLGBTプライドシーズン。
11月18日(土)には、台湾中部の都市・台中でもLGBTプライド「台中同志遊行(台中LGBTQIAプライド)」が開催されました!
台北パレードの興奮冷めやらぬ僕は、台中でももちろん参加。
こちらも参加者規模が急成長を遂げ、記録的な盛り上がりを見せた一大イベントとなりました。
今日は台中から、2017年プライドパレードの様子をご紹介したいと思います。
規模が5倍に急成長!台湾史上3番目の参加者1万人を突破したパレードに。
2017年台中同志遊行(台中LGBTQIAプライド)の集合場所となったのは、
昨年に引き続き台中中心部にある「市民廣場」。
台中のパレードに参加させていただくのは今回が4度目ですが、
到着して早々にこれまでとは明らかに違う熱気に驚かされました。
会場に足を踏み入れると目に飛び込んで来たのは、
足元の芝生が見えなくなるほどに集まった、たくさんの参加者たちの姿。
ステージの両側に並んだスポンサー企業やイベント限定グッズのブース前は、
参加者はもちろん、周辺エリアに訪れていた買い物客も加わり大賑わいです。
しかも今年は会場内のみならず、広場周囲の歩道にも多数のブースが出展。
こちらも人波をかきわけながらでないと進めないほどの、凄まじい人気ぶりです。
ステージから「今回初めてパレードに来た人!」のアナウンスが飛ぶと、
続々と伸びる参加者の手。
ステージ前に集まっていた人の半数以上が手を上げていた印象で、
今回のイベントへの注目度が如何に高いかを物語っているかのようです。
パレード後に司会者から伝えられた発表によると、
2017年の参加者数はなんと昨年の5倍に成長したとのこと。
人数の具体的な提示はありませんでしたが、
少なくともイベント初の1万人超えは確実とみられています。
これは、昨年初めて1万人を突破した
「高雄同志遊行(高雄レインボーパレード)」以来の新記録!
これで台湾には、1万人超えの規模を誇るLGBTプライドが3つ誕生したことになります。
多様な未来に向けて、ステレオタイプを打ち破ろう!
同性婚合法化が決定された記念すべき2017年のテーマは「Bonding|牽伴同行,勇敢啟程」。
「一人一人の力を合わせて、新しい未来に向けてステレオタイプを打ち破ろう!」
という内容になっています。
今年的主題我們訂為牽伴 | Bonding,「牽伴同行,勇敢啟程」
透過遊行活動,讓大眾對於同志、性別弱勢族群的處境有更多的了解,
並願意伸出援手,異同打破刻板印象!
更希望「牽」起曾經受傷的心和需要被「認同」的性別少數族群,
「陪伴」他們走出歧視的框架,減少遺憾發生。
出典:2017台中同志遊行:牽伴|Bonding「牽伴同行,勇敢啟程」|fiyingV
2017年のテーマは『牽伴 | Bonding,「牽伴同行,勇敢啟程」』。
パレードを通して、セクシャルマイノリティ当事者たちの置かれている状況を
広く理解してもらうことはもちろん、この社会に生きる皆で手を差し伸べあって、
共にステレオタイプを打ち破ることを目標としています。
これまでに傷ついてきた心の数々や、
ありのままの自分でいられることを願うLGBTコミュニティの人々。
彼らの手を引いて、偏見のない、より良い未来へと歩んでいきましょう。
訳:Kazuki Mae
かつて、LGBTプライドを歩くことの最大の目標は「存在を知ってもらうこと」でした。
同志(LGBTQIA)という言葉が今や社会に広く浸透し、
当事者の権利についてもようやく明るい兆しが見え始めた台湾では、
パレードのテーマも年を経るごとに進化。
今回のイベントでは、LGBTプライドのルーツである部分も踏まえつつ、
まもなく訪れる「多様な社会」に向けて、
一人一人が持つ「認識のステップアップ」を図る目的も盛り込まれているように感じました。
台中のLGBTプライドは、沿道からのサポートが熱烈!
今回のパレードで歩くのは、集合地点である市民廣場を出発して
街の中心部をぐるりと一周するおよそ2キロのルート。
先頭を行く真っ赤な先導車に続いて、参加者たちが続々と会場から隊列へと加わっていきます。
台湾のプライドパレードの名物、特大レインボーフラッグは台中のパレードでも登場。
約50人がかりで掲げて歩くその全長は、
道沿いに並ぶショップの約3軒分と、まさに圧巻の一言です。
「花東彩虹嘉年華(花東LGBTプライド)」、「台灣同志遊行(台湾LGBTプライド)」に続いて、
今回の台中でも、同性婚合法化決定の立役者である祁家威氏の姿が。
歩道橋の上からレインボーフラッグを振りかざして、パレードを導いていきます。
当日は雲ひとつない快晴に恵まれ、11月ながら半袖でも汗ばむような陽気。
青空のもと2万人強の人々が心を一つに、台中の街をにじいろに染め上げていきます。
パレードに合わせて、台中市政府でもレインボーフラッグが掲げられたというニュースも発表され、
市を上げての支持が参加者たちにさらなる勇気を与えてくれていました。
そして、今回よく見られたのが、沿道からの熱烈なサポート。
オフィス入り口に集合し、社員総出で隊列にエールを送る場面や、
電光掲示板に「婚姻平權(婚姻平等の権利)」支持のメッセージを表示するショップ、
レインボーフラッグを掲げるカフェやレストラン、
車の助手席からレインボーフラッグを振りながら走り去って行く市民の方など、
パレードの道中、様々なところで応援の声が聞かれました。
隊列の中には、当事者たちと共にパレードを歩くストレートカップルの姿も多数。
セクシャリティに関わらず、コミュニティを超えての支持が集まっているところにも、
まもなく訪れることになる多様な社会に向けての希望を、垣間見ることができました。
有名アーティストにドラァグクイーンのパフォーマンスまで!日暮れまで盛り上がるステージイベント。
パレードを終えた後のステージパフォーマンスは、台中のLGBTプライドには欠かせないイベント。
広場の芝生に腰を下ろしてゆったりと耳を傾ける時間は、
他都市のパレードでは味わえない台中ならではの醍醐味です。
参加団体のスピーチ中、一番印象に残っているのがステージ上に登場した一人の子供さんの一言。
「まだ(同性カップルの)誰からも
喜餅(結婚式の引き出物として配られるお菓子)をもらっていません。
早くあなたたちからのお菓子を食べたいです。」
子供らしくて無邪気なような、風刺がピリッと効いているような、
思わずニヤッと笑ってしまいながらも、グッと心を掴まれたスピーチでした。
スピーチタイムの後は、台湾でドラァグクイーンとして活躍されている
飛利冰さんのステージパフォーマンス。
ユーモア満載のトークと抜群の歌唱力で、会場の空気を一気に盛り上げておられました。
13:00過ぎから始まったイベントも、今やすっかり日が暮れてあたりは真っ暗に。
夜になって冷え込んできた空気にも負けず、
クライマックスに向けて観客の熱気はますます高まっていきます。
そして、例年「彩虹大使」として有名アーティストがパフォーマンスを披露する台中LGBTプライド。
2017年の彩虹大使を務めるのは、実力派アーティスト・符瓊音さん。
彼女の迫力満点の歌声に、
ステージ前は観客の振る一面のレインボーフラッグで埋め尽くされていました。
閉幕直前には、今年度のLGBTプライド代表者の方が最後の挨拶のためステージへ。
昨年の5倍という大躍進を遂げ、成功に涙ぐむ場面には、参加者からの応援の声が飛び交います。
感極まったイベントスタッフたちも、ステージ上に駆け上がって、みんなでハグ。
ここ数年の台中のパレードの中でも、最も感動的なフィナーレとして、
深く心に刻まれたステージとなりました。
来年も、さらにパワーアップしたイベントとして戻ってきてくれることを、
期待せずにはいられません!
まとめ
今日は、イベント史上最大規模となった
「台中同志遊行(台中LGBTQIAプライド)」2017の様子をご紹介しました。
参加者12万人超えを記録した台灣同志遊行も確かにものすごいパワーでしたが、
今回の台中LGBTプライドの大躍進には、
台中という街の(まだまだ秘められた)底力をひしひしと感じることができました。
来年はどの時期に開催されるのかまだ未定ではありますが、
次回こそぜひ参加してみたいという方は、日程の発表を待ちつつ、
公式Facebookページをチェックしてみてくださいね。
今年のパレードの様子も公開されているので、
当日の熱気を体験されてみたい方もぜひご覧になられてみてください。
台中同志遊行(台中LGBTQIAプライド)
Facebook:https://www.facebook.com/TCLGBTPride/
そして、2017年台湾のLGBTプライドシーズンもいよいよクライマックス。
来週11月25日(土)は、南部の大都市・高雄にて
「高雄同志大遊行(高雄プライドパレード)」が開催されます!
こちらは昨年初の参加者1万人を突破し、
2016年時点で台湾第二の規模を誇るプライドパレードに。
今年は台中のパレードと同じく、さらなる盛り上がりが予想されていますので、
台湾南部を訪れるご予定のある方はぜひ参加されてみてくださいね!
台湾のLGBTプライドへお越しのみなさん、どこに泊まるかはもうお決まりですか?
【台湾各地で出会ったおすすめホテル&ゲストハウス集。】には、
台北はもちろん、台中や高雄、台南、花蓮など、
僕とボーイフレンドが台湾各都市を旅する中で出会った素敵なホテルとゲストハウスを
エリアごとにまとめていますので、旅の滞在先でお悩み中の方はぜひ合わせてご覧ください!
▼こちらの記事もよくお読みいただいています!▼
→台湾5大LGBTプライドに1年かけて全力参加してみました。
→台湾で年越しなら西門町へ。台北・西門紅樓のLGBTカウントダウンイベント「REDay NYE Countdown Party」。
→同性婚合法化目前の台湾でゲイカップルの未来を想像してみた。
→ゲイである僕が声を大にして伝えたい4つのこと。「自分の周りにいない」はただの思い込みです。
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは。
土曜日わたしも見てきました!
そうなんですか〜1万人突破なんですね
確かに去年よりも沢山の人だなとは思いましたけど、すごいですね。
今週末は高雄ですよね、自分は1月日本に帰るので、これで目標の台湾同志遊行全制覇、最後のパレードです。名残惜しいけど。
我が台南、3月17日に決まりましたね。
この頃はまた戻りたいな〜と考えてます!
Maeさんお見かけしたら声掛けますね
今年の台中は本当にすごかったですね!
高雄も今回は数万人単位で参加者が集まるのではないかと期待しています^^
台南も参加予定なので、楽しみです。