台湾の頂樓加蓋(屋上部屋)で暮らす際に注意したい7つのこと。屋上生活を始める前に知っておきたいポイントは?

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台湾のごく一般的な住宅(マンション)の共用物干しスペース

台湾のお部屋探しで見かける「頂樓加蓋」ってどんな物件?屋上部屋に決めるなら、こんな生活への心の準備をしておきましょう。

こんにちは!台湾で暮らして8年目になりましたMae(@qianheshu)です。

僕はこれまで台北&新北市で3つのお部屋に住んだことがあるのですが、そのうち2つは「頂樓加蓋」。

現在住んでいるお部屋も含めて、屋上生活歴も、はや6年目となりました。

頂樓加蓋とは、屋上に後付けで建てられたお部屋のこと。

よく言えば「ペントハウス」、悪く言えば「掘っ建て小屋」と言ったところでしょうか。

台湾の同僚や友人たちに「頂樓加蓋に住んでいる」と告げると、かなりの確率で驚かれたり、心配されたりするのですが、そこにはいくつか理由が。

確かに、正式な階の物件に暮らす時とは違った、気をつけるべき点が屋上部屋にはあります。

それを知っていながらも、僕は屋上暮らしがすごく気に入っていて離れがたいのですが、一体どんなところに心配があるのか?

今日は、台湾の頂樓加蓋(屋上部屋)で暮らす際に注意しておきたいことについて、まとめてみたいと思います。

 

目次

1. 毎日、階段で最上階まで上り下りが必要。

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋へと続く階段

僕がこれまでに暮らしたことのある頂樓加蓋は、

規定的に建物にエレベーター設備が不要な

5F建て以下の「公寓」の屋上にありました。

 

つまり、屋上部屋に住むと、

毎日の上り下りは階段で

ということになります。

 

僕が現在住んでいるところを例にすると、

正式な階は5Fまでで、

僕の屋上部屋は階で言うなら6F。

 

いつも「階段長いよう…」と心の中で呟きながら、

息を切らせて上っております 笑

 

特に、ジムトレ後で足に筋肉痛が来ている時や、

買い物の荷物が重い時などは、

ホントにきつい…

 

引っ越しの際の大変さも、

言わずもがなです。

 

2. ポストがない=住所の定義があいまい。

台湾のごく一般的な住宅(マンション)の玄関

台湾の公寓も、日本のマンションと同じで、

1F入口に各部屋への郵便物を入れる

ポストがついています。

 

しかし、頂樓加蓋は、

もともと建物にあったお部屋ではなく、

後付けで建てられたものなので、

部屋専用のポストはついていないことが多いです。

 

むしろ、住所の定義があいまい

と言うのが正しいかもしれません。

 

もともとは存在していない階に

住んでいることになるので、

この場合、住所はどう書けばいいのでしょうか?

 

台湾の一般的な住宅「公寓」のポスト

僕の場合は、住所の届け出が必要な場面では、

「6F」と書くことにしています。

 

今のところ、

それで問題が発生したことはありませんし、

公的な郵便物も含めて、きちんと届いています。

 

どこのポストに届くのかと言うと、

ひとつ下の5Fに住んでいる人たちと同じポスト。

 

配達員の方もおそらく

「6F=頂樓加蓋」とピンとくるのか、

いつも5Fのポストに一緒に入れてくれています。

(ひとつ前に住んでいた物件でも同じでした。)

 

ただ、5Fの人のものと

混ざってしまうのは避けられないので、

大切な郵便物の受け取りには、

僕は勤めている会社の住所を指定するようにしています。

 

3. 電気メーターが、下の階と共用になることがある。

台湾の一般的な住宅「公寓」の電気メーター

こちらは、少しポストの件とも繋がるお話。

 

僕がこれまで住んでいた頂樓加蓋のお部屋では、

この問題はなかったのですが、

同じく屋上部屋に住む友人の例です。

 

台湾でも、電気代は電気メーターの数字によって

月1回計算されるのですが、その友人の部屋には、

独立したメーターがついていませんでした。

 

大家さん曰く、

メーターはひとつ下の階のお部屋と共用になっているので

「割り勘にする」、とのことでした。

 

この場合は、もし可能なのであれば、

毎月電気メーターの数字を写真に撮っておくなど、

念のため証拠をのこしておいたほうが安心かと。

 

台湾でお部屋を借りる際、

電気代に関するトラブルはよく耳にするので、

本当に割り勘になっているのか、

1メーターあたりの料金はいくらか、

の確認はしっかりしておく必要があると思います。

 

4. 地震や火災に耐え得るか、建材の心配がある。

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋の個室

現在住んでいる部屋は、

ボーイフレンドと2人暮らしのために探したのですが、

彼がとても重視していたのが安全性。

 

頂樓加蓋は、

後付けで建てられたものなので、

正式な階のお部屋とは、

建材が異なっていることがあります

 

実際、お部屋探しをしていた時には、

屋根はおろか、部屋の四方の壁まで全て、

プレハブのようなトタンでできているところ、

壁が薄い木の板でできているところ、

なども見かけました。

 

そして、そういうところに限って、

屋内はすごく魅力的だったりするのですが、

安全性を考慮するのであれば、

そこに決めるのは避けた方が良いと思います。

 

僕たち2人が現在の部屋に決めた大きな理由として、

頑丈な鉄筋コンクリートでできていて、

もしもの時の逃げ道も充分確保できる、

という点も大きかったです。

 

日本と同じく、

台湾でも地震はよく起こるので、

揺れに耐えられそうか。

 

また、燃えにくい建材でできているか。

 

屋上部屋を選ぶ際には、

必ずチェックしておきたい重要ポイントかと思います。

 

5. 夏は暑くて、冬は寒い。

台湾の一人暮らし用賃貸物件に備え付けのエアコン(冷房のみ)

屋上のお部屋なので、

直射日光がお部屋の屋根・壁に直に当たります。

 

そのため、夏は他の階に比べて、

暑くなりがちです。

 

僕がこれまでに住んだことのある頂樓加蓋は、

鉄筋コンクリートではありましたが、

クーラーが片時も欠かせないくらい、

毎日暑くなりました。

 

では、逆に冬は暖かいのかというと、

全くそんなことはなく、

むしろ他の階より冷えます

 

これも、四方から直接、

温度が逃げていくことと関係するかと。

 

特に、台北の冬は湿度が高く、

意外に冷えるので、何らかの暖を取れる方法は

考えておいたほうが良いです。

 

6. 泥棒に入られやすい、とよく言われる。

台湾のごく一般的な住宅(マンション)の屋上への踊り場

台湾人の友人や同僚に

頂樓加蓋に住んでいると告げると、

一番よく言われるのが

「泥棒に気をつけて!」ということ。

 

台湾では、屋上部屋は泥棒に狙われやすい、

と思われているようです。

 

確かに、階段を上がりきったところにある入口は、

屋上用の簡易的な扉1枚。

 

正式な階の、

二重扉で頑丈にロックされているのと比べると、

心もとない気がします。

 

台湾のごく一般的な住宅(マンション)の共用物干しスペース

そして、屋上には、

別階の人が自由に洗濯物を干しにやってくる場合も。

 

一つ前に住んでいた屋上部屋がこのパターンで、

暮らし始めてから少し驚いてしまいました。

 

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋のミニベランダ

また、屋上が

隣の建物の屋上と繋がっていることもあり、

窓からの侵入がされやすい、

というのも懸念点かと思います。

 

実は、現在のお部屋がこのパターンで、

隣に面している部分は、

鉄格子(!)でがっちり守られています。

 

これまで泥棒に入られたことはありませんが、

セキュリティと言う意味で、

正式な階に多少劣るのは事実かと思います。

 

7. 近い将来、頂樓加蓋はなくなるかも?

台湾のごく一般的な住宅(マンション)の外観

ここ数年、頂樓加蓋を撤去しよう

と言う動きが起こっています。

 

やはり、4. や 6.で挙げたような点が懸念されており、

特に台北市内では

この動きが強くなっているように思います。

 

新北市では、まだそこまで顕著ではありませんが、

後付けで建てられている以上、

いずれ撤去となる可能性は否定できません

 

全ての頂樓加蓋が無条件に、

ということではないものの、

もし何らかのきっかけで検挙された場合は、

引っ越さざるを得なくなる事態も考えられます。

 

関連記事→【柯P又想推翻阿扁赦免既存違建 這類屋主危險了|三立新聞網】

 

台北・中和の住宅街

また、これに関連してですが、

僕の住んでいるエリアで言うと、

近年「再開発」の波が押し寄せています。

 

ちょうど今住んでいる隣の建物などは、

すでに住民は去り、窓は取り払われ、

後は取り壊されるのを待つばかり、

という状態。

 

頂樓加蓋があるような公寓は、

築数十年の古い建物ばかりなので、

建物自体がなくなる可能性も低くありません。

 

最近、頂樓加蓋に引っ越した友人のところにも、

入居直前になって「再開発対象になるかも」

というお知らせが来たそうです。

 

屋上部屋を選ぶ場合は、

長く住むことはできないかもしれない、

と心の準備をしておくことも必要かもしれません。

 

まとめ

台北で台湾人彼氏と僕がルームシェアしている部屋のテラス

今日は、台湾の頂樓加蓋(屋上部屋)で暮らす際に

注意したい7つのことをまとめてみました。

 

台湾でお部屋探しをしていると、

非常によく見かける頂樓加蓋ですが、

気をつけておきたいポイントも多々あります。

 

しかし、です。

 

逆に、それらのポイントを

充分踏まえた上でお部屋探しに臨めば、

思わぬ好物件に出会えることも。

 

僕も実は、

屋上暮らしがかなり気に入っており、

かれこれ6年目に突入しております。

 

心配な点が多そうにも関わらず、

それでもなぜ、頂樓加蓋を借りるのか?

 

そこにはもちろん、他の階にはない

頂樓加蓋ならでは魅力があるからなのですが、

それについては、また改めて別の記事で。

 

台湾でのお部屋探しのご参考として、

お役立ていただければ幸いです。

 

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