台湾の選挙は超パワフル!日本の選挙とはこんなところが違います。


選挙期間中の台湾で屋外に貼られた巨大選挙ポスター

投票率70%!? 選挙活動で候補者がカラオケ!? 台湾の「選挙」に関するいろいろをまとめてみました。

こんにちは!台北在住8年目になりましたMae(@qianheshu)です。

台湾で今、最も注目を集めている話題と言えば、「選挙」のこと。

来月11日には、台湾総統と立法委員を決める投票が行われます。

僕が台湾に暮らし始めてから、4回目に見届ける選挙となるのですが、選挙前の街の様子は、日本とはかなり異なっているのが興味深いポイント。

台湾の選挙を眺めていると、いつも考えさせられる発見がたくさんあります。

また、今年は台湾でアジア初の同性婚が実現したこともあり、選挙前のこの時期には、LGBT関連の話題について触れられる場面も

台湾人ボーイフレンドと現地で暮らしている僕自身にとっても、非常に関係の深いテーマと言うことで、関連のニュースにも注目しながら台北での日々を過ごしております。

今日は、まもなく台湾で行われる「選挙」についてのお話

台湾の選挙制度や、選挙期間中の街で出会った発見、LGBTに関する話題なども交えながら、現地の様子をご紹介したいと思います。

 


台湾で選挙と言えば、この2つ!台湾総統は国民の直接投票で決まる。

高雄同志大遊行(高雄プライド)2018会場で掲げられたにじいろのカード

台湾で選挙と言えば、

主には「台湾総統&立法委員選挙」

「九合一選挙」の2つを指します。

 

「九合一選挙」とは何かと言うと、

こちらは台湾各市町村のリーダーを決めるもの。

 

市長、市議会議員、里長など、

各エリアの9つの重要ポストについて、

一斉に投票が行われます。

 

昨年2018年に行われたのは、

この「九合一選舉」。

 

現政権を握っている、

蔡英文総統率いる民進党が大敗し、

対抗政党である国民党が

勢力を拡大する結果となりました。

 

関連リンク→【2018年中華民國地方公職人員選舉|Wikipedia】

 

台中同志遊行(台中LGBTプライド)2019のパレードで蔡英文総統の支持を訴えるプラカード

そして、来月11日に行われる選挙が

「台湾総統&立法委員選挙」。

 

2年前の「九合一選挙」の影響を受けて、

今回の投票結果はどうなるのか。

 

現在立法院の第一政党となっている民進党は、

過半数を維持できるのか。

 

果たして、蔡英文現総統は続投できるのか。

 

国の政治を司るトップたちが、

まもなく国民の手によって

決められることになります。

 

選挙によって選ばれた、

それぞれのリーダーたちの任期は4年。

 

2014年「九合一選挙」

2016年「台湾総統&立法委員選挙」

2018年「九合一選挙」

2020年「台湾総統&立法委員選挙」

 

と言った具合で、台湾では2年に1度の頻度で、

選挙が行われていることになります。

 

また「台湾総統」は、

国民が投票によって直接選ぶシステムに。

 

この点は、アメリカの大統領選挙に

似ているかもしれません。

 

ちなみに、

アメリカで大統領選挙が行われる年は、

台湾でも総統選挙が行われるタイミング。

 

台湾の総統選挙が終わったら、

次はアメリカのリーダーが誰になるのかにも

注目ですね。

 

ネガティブキャンペーン、超巨大ポスター、候補者と記念撮影。いろいろな意味で盛り上がる台湾の選挙。

選挙期間中の台湾メディア

台湾では、選挙の半年前ともなると、

街もメディアも選挙の話題一色になります。

 

アメリカの選挙でも、大々的に

「ネガティブキャンペーン」が展開されるそうですが、

台湾でも選挙前にメディアを見ると、

対立候補への疑惑や批判が目白押し。

 

公開している学歴に虚偽があるのではないか。

 

所有している資産の出どころに

問題があるのではないか。

 

裏によからぬ人脈があるのではないか。

 

候補者に関する情報が全方面的に調べ上げられ、

少しでも疑惑があれば、

各メディアがそれぞれの立場から、

火力全開で論争を繰り広げます。

 

特にテレビを見ていると、そのテレビ局が一体

どんな政党・候補者を支持しているのか、

あからさまに現れるのも興味深い現象です。

 

そうして上がってきた疑惑を一つずつ、

問題はないと証明していくのも、

候補者の仕事。

 

火のないところに煙が立つこともある環境の中で、

自身の潔白も証明し続けなくてはいけない

候補者のみなさんは、本当に大変だと

思わずにはいられません。

 

選挙期間中の台湾で屋外に貼られた巨大選挙ポスター

台湾では、選挙の1年ほど前から、

街で選挙ポスターを目にする機会が増えてきます。

 

台湾の選挙ポスターは、

とにかくスケールが大きい!

 

日本のように、選挙ポスター用看板が設置され、

規格が統一されたものを

ずらりと貼るようなスタイルではなく、

ビルの屋上や、建物の外壁の屋外広告欄をジャック。

 

時には、建物外壁の大部分を覆い尽くすような

超巨大ポスターがドカンと貼られることもあり、

宣伝への力の入れ具合も半端ではありません。

 

選挙期間中の台湾の街で配布されるアイテム例

また、選挙活動中に配布されるアイテムも、

多種多様でおもしろいところ。

 

台湾では基本的に、

製造コストが1個30元(=約110円)を

目安にしたアイテムであれば、

配布が認められています。

※1元=3.6円で計算しています。(2019年12月現在)

 

ポケットティッシュやうちわなど、

オーソドックスなものに加えて、

国民の心をつかもうと工夫を凝らしたものも。

 

マスクや石鹸、中にはフェイスマスクを配布する

候補者も現れ、選挙前の時期に街を歩いていると、

様々なものをいただける機会があります。

 

関連報道

【超標30元涉賄? 個案認定|自由時報】

【地方媽媽瘋搶!民進黨推立委客製化「肥皂」、「面膜」 緊扣「護國保台」還兼「顧面子」|風傳媒 THE STORM MEDIA】

 

そして、自ら国民へのアピールも忘れない候補者たち。

 

人の集まる駅前や伝統市場などを巡りながら、

スピーチをしたり、握手をしたり。

 

選挙前イベントのステージに登場すると、

候補者自ら一曲披露したりするのは、

もはや定番です。

 

 

先日、とある駅前を通りかかったところ、

ある候補者と記念撮影をしようと、

大行列(!)ができていたのは

ビックリしました。

 

選ばれる側、選ぶ側を問わず、

こんなところからも、台湾の人たちが

選挙にかける熱い思いが感じられます。

 

台湾の人たちはなぜ、政治に高い関心があるのか?

台灣同志遊行(台湾LGBTプライド)2019のパレードで選挙への呼びかけを行うミニステージ

台湾の人たちは、年齢を問わず、

政治に大きな関心を持っている方が、

とても多い印象です。

 

実生活の中ではもちろんのこと、

SNSでも政策のこと、候補者のことなど、

政治に関連する話を見聞きしない日はないくらい、

積極的に討論が行われています。

 

近年は若干下降気味にあるようですが、

投票率は軒並み70%に迫ろうかと言う

数字を記録しています。

 

関連報道→【九合一選舉結果 6張圖表快速看懂|中央通訊社】

 

台湾新幹線(高鐵)の車両

投票日が近づくと、若い人たちの間では

「どうやって実家へ帰るか」という話題も。

 

投票日前後は、春節休暇にも負けないくらいの

大移動が台湾国内で起こり、

交通チケットの予約が非常に難しくなります。

 

交通チケットが取れなかった人たちは、

休暇を取って前倒しで帰郷したり、

車に乗り合いで戻ったり、

中には同郷の人同士でバスをチャーターしたり(!)

ということも。

 

海外に住んでいる場合も、

投票に合わせて台湾へ戻るという方は、

とてもたくさんおられます。

 

なぜ、台湾の人たちは、

こんなにも投票を最優先に考えているのか。

 

そこには、台湾の選挙結果が

「自由」で「平和」な生活の維持に

直結しているからではないかと、

僕は思います。

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019のパレードで掲げられた香港に関するプラカード

台湾では、隣国の脅威が、

毎日のように話題に上っています。

 

もし、脅威に呑み込まれてしまうようなことになれば、

台湾の人たちが長い歴史と犠牲を費やして、

ようやく手にした「自由」と「平和」が

失われてしまうかもしれない。

 

現在、香港で起こっているような事態が、

台湾でも起こり得る可能性がある。

 

決して対岸の火事などではないという危機感を、

多くの人が抱えながら毎日を送っています。

 

もしも、選挙で選ぶ人物を

ひとたび誤ってしまったら…

 

そのリスクは、限りなく

現実味を帯びてくることになります。

 

台灣同志遊行(台湾LGBTプライド)2019のパレードで投票を呼びかけるプラカード

だからこそ、そうならないように、

一票の重みを理解し、

国民としての責任を果たそうしている人が、

とても多いのだと思います。

 

また、最近ニュースになりましたが、

台湾はアジアで最も

市民活動の自由度が高い国として

評価されたとのこと。

 

実際に、僕もこれまでに

「太陽花學運」や「LGBTの権利運動」を

現地で間近に見てきて、

国民が声を上げることで、国が動いた瞬間を

何度も目の当たりにしてきました。

 

自分たちの手で社会を動かしていけることを、

国を変える力があることを、

台湾の人たちはよく理解している。

 

このことも、政治への関心が強い

大きな理由となっているのかもしれません。

 

関連報道→【市民活動の自由度、台湾はアジアで唯一最高評価=人権団体調べ|フォーカス台湾】

 


同性婚元年を迎えて初の選挙。LGBTの権利に関しては、拭いきれない不安も。

花東彩虹嘉年華(台湾東部LGBTプライド)でもらった「LGBT OK!」のステッカー

アジアで初めて同性婚が実現した、

2019年の台湾。

 

同性婚元年を迎えて、初めてとなる今回の選挙では、

今後のLGBTの権利に関する討論への影響も

注視されています。

 

これまで同性婚の実現に向けて、

立法院を引っ張ってきたキーマンである

現立法委員の尤美女氏。

 

実は、所属している党内の規定により、

これまでの不分區立委枠(日本で言う比例代表枠)からの

出馬を見送るとの発表がされています。

 

関連報道→【挺同婚大將放棄不分區?尤美女親自回應了!|自由時報】

 

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」2019でMRT中央公園駅前に差し掛かるパレード隊列

そして、LGBTに関する話題に対して、

大部分が保守的な立場を採っている

国民党の候補者たち。

 

蔡英文現総統と席を争う韓國瑜氏の陣営は、

LGBTの権利に関して、

理解に欠けると受け止められても

仕方がないような発言で、

しばしばニュースを騒がせています。

 

先日、韓國瑜氏が市長を務める高雄にて

「高雄同志大遊行(高雄プライド)」に参加した際にも、

市長に関連したメッセージや行動が

非常に多く見られました。

 

台中同志遊行(台中LGBTプライド)2019のパレードで投票を呼びかけるプラカード

また、国民党から立法委員選挙に

出馬を表明している候補者の中には

「当選した暁には、

同性婚実現前の状態に戻してみせる」

と発言をする人物も。

 

非常に残念なことではありますが、

同性婚が実現したからと言って、

楽観視は全くできない状態が続いています。

 

特に、今回の選挙結果によっては、

ようやく踏み出した大きな一歩すら

後退してしまう恐れも。

 

現地で台湾人ボーイフレンドと一緒に

暮らしている身として、

僕も選挙の行く末に心配を抱えながら、

動向に注目しているところです。

 

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まとめ

選挙期間中の台湾で屋外に貼られた巨大選挙ポスター

今日は、台湾の「選挙」について

ご紹介しました。

 

投票の結果はもちろんですが、

そこに至る過程にも、

現地ならではの現象がたくさんで、

目が離せない台湾の選挙。

 

投票はいよいよ、

1ヶ月後の1月11日(土)に行われます。

 

投票日前に台湾へお越しのチャンスがある方は、

ぜひ街の様子にも注目されてみてください。

 

台湾の人たちが

選挙にかける想いにも触れていただけると、

きっとまた、新しい台湾の姿が

垣間見えてくるはずです。

 

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