桃園で初めてのパレードが開催!2020年台湾のLGBTプライドシーズンがついに開幕です!
こんにちは!台北でボーイフレンドと暮らして丸8年になりましたMae(@qianheshu)です。
9月に入り、台湾はいよいよLGBTプライドシーズンに突入!
2020年前半は、コロナウイルスの影響により、例年春シーズンに行われているパレードが延期となっていました。
しかし、台湾国内での状況が落ち着き、秋シーズンからは無事開催されることに!
しかも、春シーズンのパレードが、軒並み秋以降へ延期となったこともあって、これからの秋シーズンは例年にも増して、賑やかになりそうです。
9月〜12月にかけて、全7つのパレードが、台湾各地にて行われます。
その先陣を切るのが、今年2020年が初めての開催となる桃園のパレード。
LGBTイベント「桃園彩虹野餐日(桃園プライド)」にて、初めての試みとなるパレードが行われました!
僕も、ボーイフレンドと2人で参加してまいりましたので、今日はパレード当日の様子をお伝えしたいと思います。
LGBTイベント「桃園彩虹野餐日」で初のパレード開催!桃園ならではの多様性がテーマに。
桃園では、2016年から
「桃園彩虹野餐日
(桃園プライド)」という
LGBTイベントが開催されています。
今年は初の試みとして、
イベントに合わせて、
街を練り歩くパレードが
開催されることに!
スタート地点となった
「桃園市政府」前には、
初開催ながら
たくさんの参加者が集まっていました。
会場には、桃園市長・
鄭文燦さんも登場。
集まった参加者に向けて、
先導車の上から
エールの言葉を贈られていました。
初めてのパレードとなる、
今回のテーマは
「友善城市・一起成家」。
多様な人々が暮らす
桃園という街が、
より多くの人にとっての
「家」となれるように。
そんな願いが込められた
内容となっています。
桃園是個多元多彩的城市。
在族群方面,
有閩南、客家、外省、原住民、
新移民與移工等群體在此工作生活,
發展出各式各樣的聚落。
(中略)
不過,人們鮮少看到的是:
桃園群體多元交織的面貌。
透過菲律賓女同志移工的文字書寫,
我們看到桃園的移工群體中有
LGBTQIA+的存在。
透過台灣原住民同志的集體發聲,
我們知道桃園的原住民群體中,
也會有不同性傾向和性別氣質的人。
性別身分與族群身分交織下的特殊處境,
需要被看見。
我們期望,
桃園成為一座讓這些多元
都可以共存共榮的友善城市。
在這樣的城市裡,
LGBTQIA+社群可以在各個族群內被看見,
可以在街道上自在行走,
可以在社區中建立連結,
可以在城市裡有個安居的家。
桃園は、多元多彩な街です。
閩南人、客家人、外省人、原住民、
新移民、移工など、
様々なエスニックグループに属する人々が、
仕事・生活を営んでおり、
様々なコミュニティが発展しています。
しかし、それらのグループ内にもまた、
同時に多元性が存在している。
そのことに気づかされる機会は、
まだまだ非常に少ない状況です。
フィリピンから「移工」としてやってきた
レズビアンの方が、
文字によって語ったことを通して、
桃園の移工グループの中にも、
LGBTQIA+の当事者が
存在していることを、
私たちは知りました。
台湾原住民族の当事者たちが
集団で声を上げたことで、
桃園に暮らす原住民グループの中にも、
性的指向や、性別気質の異なる人たちが
いることを知りました。
性的なアイデンティティと、
エスニックグループの一員としての
アイデンティティが混じりあう
特殊な境遇があることに、
社会は気づかなくてはいけません。
このような多様性に富んだ人々が
ともに存在し、ともに栄えていける。
LGBTQIA+コミュニティに属する人々が、
それぞれのグループ内で存在を認識され、
街を自在に歩けるようになる。
互いに繋がりを持ち、
安心して暮らせる「家」を見つけられる。
私たちは、桃園が
そんな友好的な街となることを
望んでいます。
訳:Kazuki Mae
パレードに参加している際にも
強く感じたことですが、
桃園では「移工」に関して、
他都市以上に大きく関心が
持たれているように思います。
「移工」とは、
主に東南アジア諸国から台湾へと、
職を求めてやって来た方たちのこと。
台湾全体で見ても、
桃園には特に多くの
「移工」と呼ばれる人々が集まっており、
非常に大きな
コミュニティが築かれているのを、
現地へ来るたびに感じます。
関連報道→【桃園移工冠全國 10年增加7成|Yahoo!新聞】
彼らの中にも、
確実にLGBTの方たちは
存在している。
彼らも含め、
誰にとっても「家」であると
感じてもらえるような、
そんな街となることを求めて。
桃園ならではの多様性を踏まえた、
そんな想いを込めながら、
初めてのパレードは
歩かれることになります。
パレード出発!桃園の街が初めてレインボーに染まる。
パレード出発の時刻になると、
会場に響きわたったのは、
「出發〜!!!」の
元気いっぱいな掛け声。
その合図を皮切りに、
参加者たちが先導車に続き、
続々と桃園の街へ
第一歩を踏み出していきます。
2020年台湾の、
そして桃園で初めての
パレードがスタートです!
今回のパレードのルートは、
桃園市政府前を出発して、
街の中心部を抜けていく
約4kmの道のり。
2時間ほどをかけて、
沿道の人たちに
メッセージを伝えながら
歩いていきます。
当日は、青空が広がる
絶好のお天気。
34〜5℃と気温は高めではありますが、
気持ちの良い風が吹いているおかげで
歩きやすく、まさにパレード日和です。
先導車の上からは、
LGBT関連団体の方による
スピーチや、応援のメッセージが。
沿道の方たちに向けて、
理解を深めてもらえる
きっかけになればと、
熱のこもった言葉の数々が
伝えられていきます。
パレード隊列に掲げられた
プラカードにも、
参加者に、
そして沿道から眺める人々に
勇気を与えてくれる、
あたたかな言葉がたくさん!
おだやかで和やかな雰囲気に
包まれながら、
パレード隊列は桃園の街の中を
進んできます。
レインボーフラッグを掲げて
おひとりで、
おしゃべりしながら
友人たちと一緒に、
カップルで手をつないで、
あるいは、
子供たちの手を引きながら。
テーマにて掲げられていたように、
国籍も属している場所も関係なく、
本当に様々なコミュニティの方たちが
参加していて、
桃園の多様性が
現れているかのような
パレードとなりました。
レインボーフラッグが掲げられた
標識が見えてきたら、
まもなくゴール地点。
主催者の方からは、
「初めてのパレードに、
こんなにもたくさんのみなさんが
集まってくれたこと、
すごくうれしいです!」
と、涙ぐみながらの
お礼の言葉も伝えられました。
ゴール地点前では、
初めてのパレードを歩き切った
うれしさからか、
素敵な笑顔が
あちこちに弾けていました。
芝生の広場でピクニック。ゴール地点の公園に広がるピースフルな風景。
桃園市政府から出発した
パレード隊列が到着したのは、
「朝陽森林公園」。
今回のLGBTイベントの名前は、
「桃園彩虹野餐日」と言いますが、
「野餐」とは、ピクニックの意味。
ゴール地点となった公園内は、
今回のイベントのメイン会場と
なっており、
芝生広場では、
ピクニックを楽しむ
参加者のみなさんの姿が
たくさんありました。
レジャーシートや
折りたたみ式のテーブルを広げて、
賑やかに食事やおしゃべりを
楽しむ様子は、
とってもピースフル!
会場の特設テントでは、
ドリンクやレインボーグッズの
販売なども行われていました。
また、会場には
特設ステージも設置されていて、
ステージ上では、
ダンスや歌のパフォーマンスも。
公園の一角では、子供たちのための
絵本の朗読イベント
なども行われており、
みなさんリラックスして、
思い思いに時間を過ごしていたのが
印象的でした。
このピクニックを
取り入れたスタイルは、
台湾各地で行われている
LGBTイベントの中でも
かなり新鮮。
休日の午後を、
ゆったりまったりと過ごすには、
とてもピッタリなイベントと
なっていたように思います。
来年は時間をとって、
ぜひこのピクニック会場でも、
ゆっくりと過ごしてみたいです。
まとめ
今日は、LGBTイベント
「桃園彩虹野餐日」で行われた
パレードの様子を
ご紹介しました。
後日、
Facebookページでの発表によると、
2020年のイベントへの参加者は、
パレードとピクニック会場合わせて、
およそ4000人。
始終和やかな雰囲気に満ちていて、
僕たちもパレードを歩きながら
すっかり癒されてきました 笑
これから年末にかけて、
台湾はLGBTプライドが
各地で行われる
パレードラッシュです。
今年もできるだけ
たくさんのパレードに足を運べれば
と考えていますので、
その際にはまた、
他都市からも
LGBTプライドの様子を
お届けしますね。
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