爆笑エピソード満載のほのぼの作品から、社会問題を浮き彫りにするシリアス作品まで!現地在住10年目の僕がおすすめしたい台湾ドラマ5作品をご紹介します!
こんにちは!台北在住も10年目を迎えております、Mae(@qianheshu)です。
コロナウイルスの流行が始まって以来、家で過ごす時間がググッと増えている僕。
図書館で借りてきた本を読んだり、学生時代ぶりにゲームにハマったりしながら、家での時間を楽しんでいるのですが、「台湾ドラマ」もこれまで以上に、よく観るようになりました。
特にここ数年になって、台湾ドラマのクオリティが一気にアップしてきている印象。
心がじんわりしみじみするような作品から、社会問題をふんだんに盛り込んだシリアスな作品まで、日本のみなさんにぜひ観ていただきたい作品にも、たくさん出会うことができました。
そこで今日は、僕がお気に入りの台湾ドラマ5作品をご紹介したいと思います。
台湾ドラマを観てみたい時のご参考に、お役立ていただけますと幸いです。
1.【花甲男孩轉大人】祖母の危篤で親族たちの本性があらわに。アーティスト・盧廣仲さんの好演にも注目。
まずは、2017年に公開された、
台湾の有名アーティスト・
盧廣仲さんが主演を務める
『花甲男孩轉大人』から。
物語の始まりは、
主人公の祖母の危篤。
危篤の知らせを受け、
台湾各地、世界各地から
親族たちが実家に
集まってくるのですが、
この出来事をきっかけに、
親族それぞれの本性が
あらわになっていきます。
とは言っても、
シリアスなテイストで
描かれているわけでは決してなく、
むしろ全編にわたって、
ユーモアたっぷりで、
ほのぼのとしたストーリー展開。
穏やかな台湾の田舎で、
親族たちの本性を
目の当たりにするに連れ、
おばあちゃんっ子だった
主人公の心に少しずつ、
変化が訪れ始めます。
劇中に登場する男性たちの90%くらいに、
もれなくイラつかされるのですが(笑)、
そこがまたリアルでおもしろい!
ゆるっとした盧廣仲さんの演技もまた、
作品にこの上なくマッチしていて絶妙!
日本とはまた違った、
台湾の「家族感」を
垣間見ることができる1本です。
2.【俗女養成記】爆笑エピソード満載!台南出身の主人公が40代目前で探し求める、第二の人生とは?
2021年にシーズン2も公開された
『俗女養成記』も、
僕が大好きな台湾ドラマ。
2019年に公開されたシーズン1は、
「金鐘獎」
(台湾の優れたテレビ・ラジオ番組に贈られる賞)
での受賞も果たしています。
台北での秘書の仕事に疲れ果て、
恋人との関係も上手くいかなくなり、
どうしてこんな大人に
なってしまったのだろうか、
と、悩み始める主人公・陳嘉玲。
劇中では、
台南で暮らしていた主人公の
子供時代を振り返りながら、
40代目前で
第二の人生を模索する姿が
描かれていきます。
『花甲男孩轉大人』と同じく、
「家族」に焦点が当てられている、
こちらの作品。
主人公のはちゃめちゃな性格に
爆笑したり、
家族それぞれの抱える悩みに、
ほろっときたり。
台北と台南、
2つの街を舞台にした、
台湾っぽさ満点のエピソードが
たっぷり詰め込まれています。
台湾🇹🇼ドラマ『俗女養成記』のロケ地になった台南・後壁の菁寮老街へ。
— Kazuki Mae🌈 (@qianheshu) November 16, 2020
ほとんど観光化されていない昔ながらの街並みと、周辺に広がるたわわに実った水田地帯🌾。アクセスがちょっとだけ難しかったですが、ドラマの世界がリアルに体験できて感激でした。 pic.twitter.com/2PB1IRLsX3
ちなみに、
主人公の子供時代の舞台として
登場するのは、
台南の後壁にある「菁寮老街」。
『俗女養成記』に魅せられて、
僕も実際に足を運んだのですが、
レトロな街並みと
のんびりとした空気の中、
ドラマの撮影スポット巡りを
じっくり楽しんできました。
郊外でアクセスが少し難しいですが、
台南や嘉義を訪れる機会があれば、
ぜひ訪れてみてください。
3.【火神的眼淚】観るのがしんどくなるほどに過酷。消防という観点から、台湾社会の問題を浮き彫りにした名作ドラマ。
日本でもこれまで、
消防をテーマとしたドラマが
たくさん作られていますが、
台湾でも2021年に
消防ドラマ『火神的眼淚』が
公開されました。
舞台は、台湾の大員市という、
架空の街。
劇中では、この街の消防局・
同安分隊に属する消防士たちの
奮闘の様子が描かれていきます。
ここで言う「奮闘」とは、
火災現場での活躍だけを
指すのではなく、
現場で働く消防士たちの置かれた
制度面、生活面でのストーリーにも
重きが置かれています。
上層部やルール、予算、
民衆、世論、家庭…
これらの間で板挟みになりながら、
日々の職務をこなす彼らの様子は、
次第に観るのが
しんどくなってくるほどに過酷。
消防という視点から、
台湾社会の問題を
浮き彫りにしていく展開は、
とてもリアリティに富んでいて、
彼らの境遇について、
そして実際の消防士たちの境遇について、
考えずにはいられなくなる作品です。
2022年「金鐘獎」でのノミネートも、
大きく期待されている本作。
日本の消防ドラマとは
どんな点が違うのか、
観ながら比較してみるのも
おもしろいかと思います。
4.【天橋上的魔術師】著名小説がドラマ化。1980年代の中華商場を舞台に繰り広げられる、映像美が光るダークファンタジー。
著名な台湾の作家・吳明益さんの小説
『天橋上的魔術師』が、
2021年に映像化。
原作となった小説が、
台湾でとても広く
知られていたこともあり、
ドラマ公開と同時に大きな話題に。
2021年の「金鐘獎」では、
見事6部門での受賞を
果たしています。
舞台は、
1980年代の台北・西門。
現在の台北駅から西門町を繋ぐ
中華路一段には、
かつて「中華商場」という
巨大な市場がありました。
この市場で靴屋を営む
両親のもとに暮らす小学生・
明勝(小不點)と、
彼を取り巻く人々の視点を通して、
当時の台北市民の生活の様子が
描かれています。
歴史にも残されているように、
主人公たちの生きる時代は、
決して自由とは言えず、
市民を震え上がらせる
悲劇も起こっていた台湾。
そんな境遇の中、
歩道橋に現れる魔術師に
導かれるように、
主人公は不思議な世界へと
迷い込んでいくことになります。
ダークなファンタジー要素満点に
描かれている本作では、
当時の中華商場の様子を忠実に再現した、
ノスタルジックな映像美にも注目です。
5.【茶金】台湾茶葉ビジネスの裏側で。発展を遂げた茶葉カンパニーが、時代の波に揉まれて迎えるクライマックスが忘れられない。
一番最近観た台湾ドラマで、
とても深く印象に残っているのが、
2021年に公開された『茶金』。
タイトルからも
ご想像いただけるように、
「台湾茶」に深い関係がある
作品です。
舞台は1950年代、
中華民國政府が台湾へやって来て
間もない時代の、
新竹・北埔。
北埔を代表する
茶葉カンパニーと知られる
「日光茶葉公司」が、
台湾一の茶葉カンパニーと
なっていくまで、
そして、
名を馳せた後に起こる出来事について
描かれています。
こう書くと、
コテコテのビジネス系ドラマかと
思われるかもしれませんが、
(茶葉ビジネスの裏側が覗けるのも、
とてもおもしろいのですのが、)
それだけじゃない。
客家語をメインに、
台湾語、中国語、上海語、
英語、日本語と、
劇中で聞こえてくるたくさんの言語。
それらが象徴するように、
さまざまな背景を持つ人々のつながりや、
当時の台湾の社会情勢が
とても緻密に描かれており、
茶葉ビジネスの角度から、
台湾の歴史についても
理解を深めていくことができます。
時代の波に揉まれ、
悲しくて、切なくて、
でも、そうする以外に
どうしようもなかった。
そんなクライマックスの衝撃が強すぎて、
ドラマの余韻から数日、
抜け出せなかったほどでした。
まとめ
今日は、
現地在住10年目の僕が
お気に入りの台湾ドラマ5作品
を、ご紹介しました。
ちなみに。
こちらでご紹介した作品以外でも、
台湾のドラマや映画で
たびたび取り上げられるのが、
つい30年ほど前まで
台湾で起こっていた
「白色恐佈(白色テロ)」のこと。
台湾のドラマや映画を観る前に
知っておくと、
より深くストーリーを理解できるかと
思いますので、ご興味のある方は、
ぜひ調べてみてくださいね!
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