LGBTの日常や悩みがよく分かる7冊の本。ゲイである僕の目線からおすすめの作品を選んでみました。

LGBT関連のおすすめ本7冊

LGBT」という言葉をよく耳にするけれど、それって一体どういう意味?これから知りたい方も、すでに知っている方も、そして当事者の方も、こんな本があることご存知ですか?

こんにちは!LGBTで言えばG(ゲイ)にあたる台湾在住ブロガーのMae@qianheshu)です。

僕も当事者として、このブログ『にじいろ台湾』で文章を書かせていただいていますが、他の当事者の方たちがどのように人生を送られて来たのか、それぞれのストーリーについても、様々なメディアを通して、非常に興味深く拝見しています。

特に、もともと本を読むのが大好きということもあって、台湾から日本へ一時帰国した際には必ず本屋さんへ。

LGBTに関する作品をメインに、毎回スーツケースの半分が埋まるほど、たくさんの本を買って帰るのが習慣になっています。

年を経るごとに豊富になりつつあるLGBTの本、みなさんはお読みになられたことがありますか?

今日は、これまでに僕が読んだ本の中から、おすすめの作品を7つ選んでみることにしました。

LGBTについて知ってみたいという方はもちろん、全然考えたことがなかったという方にもピッタリな作品ばかりですので、ぜひご参考にしていただければと思います。

 

1.『ボクの彼氏はどこにいる?』

LGBT関連のおすすめ本『ボクの彼氏はどこにいる?』

LGBTに関する本の中でも、僕にとって特に思い入れのある一冊があります。

 

『ボクの彼氏はどこにいる?』は、ゲイであることをオープンにして、

現在豊島区議員としてご活躍されている石川大我さんの執筆。

 

9年ほど前に発表された作品なのですが、

ちょうど僕が自分のセクシャリティについて思い悩んでいた時期とも重なっており、

いろいろと調べていく過程の中で出会ったのが、この本でした。

 

残念ながら、当時の僕には(自身がゲイであるという事実をまだ直視できないでいたため)

手に取る勇気がなく、実際に読むことができたのはつい2年ほど前のこと。

 

ですが、「自分と同じ(かもしれない)セクシャリティの方が本を出されている」という、

その事実を知っただけで、とても励まされた気持ちになったのを今でも覚えています。

 

学生時代の出来事をメインに綴られたストーリーは、同じく当事者として、

首がもげそうになるくらい頷けるエピソードが満載。

 

青春時代の葛藤の中で、どのようなことを感じながらこれまでを生きてこられたのか、

等身大の体験が語られています。

 

当事者たちは一体、大人へと成長していく過程で、どんな壁にぶつかっているのか?

この作品を読めばきっと、「なるほど!」と納得していただけるのではないかと思います。

 

 

2.『僕たちのカラフルな毎日 ~弁護士夫夫の波瀾万丈奮闘記~』

LGBT関連のおすすめ本『僕たちのカラフルな毎日 ~弁護士夫夫の波乱万丈奮闘記~』

『僕たちのカラフルな毎日 ~弁護士夫夫の波瀾万丈奮闘記~』は、

弁護士としてご活躍されている南和行さんと吉田昌史さん、

お二人のカップルとしての日常が、ほのぼのテイストで綴られている一冊。

 

「同性愛者だからって、なんてことはない日常ですよ」というお言葉の通り、

セクシャリティにかかわらず、誰もが同じように日々を送っているのだということを、

実感していただける作品です。

 

馴れ初めやゲイとして生きる上での悩み、ご家族との関係、仕事上での出来事など、

様々な側面からお話が展開されていて、笑いあり、胸キュンあり、時に涙あり。

 

この目で彼らの日常をのぞいているかのようなリアリティ(生活感)に溢れていて、

お二人それぞれの個性や性格までもがありありと感じられるのも、

この本ならではの特徴かと思います。

 

今回ご紹介している中でも、初めてLGBTに関する本を読むという方には、特にぴったりの一冊。

 

日々の出来事を明るく、朗らかに伝えるエッセイとして、

楽しみながら読み進められるのではないかと思います。

 

ゲイカップルの日常が一体どのようなものなのか、

(あなたとパートナーさんが送る日常とどれほど変わらないものなのか)、

改めて見つめ直されてみたい方はぜひ。

 

 

3. 『ゲイだけど質問ある?』

LGBT関連のおすすめ本『ゲイだけど質問ある?』

ゲイであることをオープンにして、歌人として活躍されている鈴掛真さんの作品

『ゲイだけど質問ある?』も、

初めてLGBTに関する本を読むという方におすすめの一冊。

 

多くの人が疑問に思っているであろう一点一点について、

自らが体験してきたエピソードを交えながら、Q&A方式で語られています。

 

この本で書かれていることは、同じく男子に恋する僕にとっては、

「ああ!休日の過ごし方、僕もそっくり!」

「そうだよね、初恋って切ないよね涙」など、共感の嵐。

 

作品中では、生活感満載のリアルな姿が、ありありと表現されていました。

 

ニヤッと思わず口角があがってしてしまうような、ユーモアあふれる語り口も、

さすがは歌人ならではのセンス。

 

読みものとしても、最後まですごく楽しめるのではないかと思います。

 

そして、質問の最後に添えられている短歌も、

心をちゅくちゅく突かれるような、しっとりと染み入ってくるような名句ぞろいで、

読み終える頃には、すっかり鈴掛さんのファンになってしまいました。

 

今度は歌集『好きと言えたらよかったのに。 世界で一番せつない62のメッセージ』

ぜひ読ませていただきたいと思います。

 

 

4. 『オレは絶対にワタシじゃない』

LGBT関連のおすすめ本『オレは絶対にワタシはじゃない』

『オレは絶対にワタシじゃない』は、

LGBTのTにあたるトランスジェンダー男性(カラダは女性、ココロは男性)の

遠藤まめたさんの作品。

 

トランスジェンダーとして生きてきた中で体験してきたこと、

社会運動に関わるようになったきっかけ、活動の中で出会ってきた出来事など、

一冊に幅広い視点からのお話がまとめられています。

 

マイノリティゆえの困難について、

同じくLGBT当事者として共感を覚える部分は、確かにたくさんあります。

 

しかし、トランスジェンダーの方たちが、本当のところは心の中でどんなことを感じながら、

どんなところで生きづらさに対面しながら生活されているのか。

 

この作品を通して、トランスジェンダーの方ならではのリアルに触れられたことで、

新しい発見がたくさん得られたように思います。

 

語り口はとてもカジュアルで親しみやすくはありますが、

綴られていることはかなり踏み込んだ内容に。

 

胸に重くのしかかってくるような、世界中に存在している厳しい現実。

 

そんな現状を少しでも変えたいと願い、奮闘されている姿を目の当たりすると、

この社会に横たわっている様々な問題について、

改めて考えさせられるのではないかと思います。

 

マイノリティに関する社会運動に携わって10年以上の経験を持つ、

遠藤さんならではの、多角的な視点から眺める社会。

 

LGBTを知りたい方はもちろんのこと、当事者の方にもおすすめしたい一冊です。

 

 

5.『カミングアウト・レターズ ~子どもと親、生徒と教師の往復書簡~』

LGBT関連のおすすめ本『カミングアウト・レターズ ~子どもと親、生徒と教師の往復書簡~』

LGBT当事者が、自身のセクシャリティを相手に伝えることを「カミングアウト」と言います。

 

僕もこれまで10年近くにわたって、さまざまな形で家族や友人たちに、

自身がゲイであることをカミングアウトしてきた経験がありますが、

どの瞬間も一生忘れることのない記憶として、強く脳裏に焼きついています。

 

そして、口にしたらその瞬間で終わりというものではなく、

ある意味でそこからが新しい始まり。

 

「あのような伝え方で良かったのだろうか」、

「あの人はあの時、どういう思いだったのだろうか」、

「そして、現在はどんな風に受け止めてくれているのだろうか」と、

カミングアウトを終えた今でも、考えを巡らせることは少なくありません。

 

『カミングアウト・レターズ ~子どもと親、生徒と教師の往復書簡~』は、

そんなカミングアウトにまつわるエピソードを、

7組の「手紙」を紹介する形でまとめた作品。

 

当事者とその両親、先生が、お互いに宛てた手紙を書くというコンセプトのもと、

カミングアウトをした(聞いた)当時のそれぞれの想いが綴られています。

 

この一冊が秀逸だと思うのは、当事者とその周囲の人々、

どちらか一方の意見に偏ることなく、広い視野でLGBTについて見つめなおせる点。

 

カミングアウトを受けた側の気持ちはどのようなものであるのか、

自らの体験に重ねながら、非常に興味深く拝見しました。

 

当事者のみなさんはもちろん、

これからカミングアウトを聞くことになるかもしれないすべての人へ。

 

お互いの関係をさらに一歩深めるためのヒントが、この本には込められています。

 

 

6.『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』

LGBT関連のおすすめ本『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』

日本に住んでいた頃にはあまり意識したことがなかったのですが、

LGBTの人権をめぐるお話になった時、

台湾ではよく「基督教(キリスト教)」に関する話題が持ち上がってきます。

 

同性婚合法化があと1年強で実現される見込みの台湾は、

確かにLGBTフレンドリーな環境が整いつつはありながらも、

キリスト教にルーツを持つ反対勢力からの批判も同時に上がっているのが現状です。

 

その一方で、台湾でLGBTプライドに参加すると、必ずと言っていいほど見られるのが、

支持を表明しているキリスト教グループの姿。

 

にじいろに彩られた十字架や、メッセージ付きのレインボープラカードなどを掲げながら、

彼らもまた他の参加者たちと共に、力強くパレードを練り歩いておられました。

 

同じ信仰であるはずなのに、なぜ一方はNGで、一方はOKなのか。

 

正直なところ、僕もこれまで深く学んだことがなかったため、

この違いがどういったところから生まれているのか、飲み込めずにいました。

 

『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』は、

そんなキリスト教の様々な側面と解釈を交えながら、

「LGBTって何?」という基本の部分からしっかり知ることができる一冊。

 

幼い頃からキリスト教のある環境で育ってきた、当事者としての作者自身の体験や苦悩、

日本で初めてゲイであることを公表して神父となるまでの出来事、

そしてLGBTとキリスト教はどのように共生していけるのか、などが語られています。

 

初めてLGBTに関する本を読む方はもちろんのこと、

当事者だからこそ理解しておきたい内容もとても豊富で、

僕もこれまで疑問に感じていたことの背景を、かなり具体的に知ることができました。

 

神父さんらしい、やわらかな文体で統一されていて、

するすると頭に入ってくる読みやすさも、この本の魅力の一つかと思います。

 

「自分らしくでいいのだ」ということを改めて思い出させてくれる、おすすめの作品です。

 

 

7.『弟の夫』

LGBT関連のおすすめ本『弟の夫』

この作品だけフィクションにはなりますが、

(2018年3月)現在ドラマ化されて放送中の注目作品『弟の夫』を最後にご紹介。

 

文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で優秀賞を受賞し、

日本でも様々なところで取り上げられていましたが、

実は台湾のLGBTメディアでも大きな話題に。

 

僕もすごく興味を持っていたので、

今回の一時帰国に合わせて原作を4巻まとめて購入しました。

 

特筆すべき点は、ゲイというテーマを扱いながらも、

主人公はストレートの男性であること。

 

「ストレート男性の目線から考える」という設定がとても新鮮で、

これまで周囲にカミングアウトしているゲイ(LGBT)の知り合いがいなかったという方でも、

非常に理解が深まりやすいのではないかと思います。

 

その上で、当事者なら誰もが心当たりのある出来事が、ストーリーの中に凝縮。

 

過去の自分が思い出されて、思わず涙がこぼれそうになるシーンも多く、

とてもリアリティあふれる構成となっているように思います。

 

さらに、個人的な共感ポイントとして、ストーリーに登場する主人公の弟は、

カナダ人のパートナーと当国で同性結婚。

 

僕も日本ではなく、まもなく同性婚が合法化される台湾という国で、

台湾人のボーイフレンドと生活を送っているので、

余計に登場人物たちの境遇が身近に感じられました。

 

セクシャリティを問わず、この社会に生きるあらゆる人に読んでいただきたい名作です。

 

 

まとめ

LGBT関連のおすすめ本7冊

今日は、LGBTの日常や悩みがよく分かる7冊の本をご紹介しました。

 

初めてLGBTについて考えるという方はもちろんですが、

当事者目線で見ても興味深い内容になっている作品ばかりなので、

読んだことがないという方は、ぜひ一度手に取られてみてください。

 

きっと、新たな気づきや発見が得られるのではないかと思います。

 

あと、僕自身がゲイであるということもあって、

LGBTの中でもG(ゲイ)に偏りがちなチョイスになってしまっている可能性は

あるかもしれません。

 

こちらでご紹介した作品を読んでみて、もっと知ってみたいという気持ちが湧いてきた方は、

L(レズビアン)、B(バイセクシャル)、T(トランスジェンダー)、

またこの限りではない幅広いセクシャリティの方の作品や意見も、

ぜひ参考にされてみてください。

 

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