「誰にも話せない苦悩」って、経験したことがありますか?
日本好き台湾人の友人(同じく同性に恋する男子)より「日本のイケメンを山ほど連れてこい!」との初の読者メッセージいただきました。
どうもありがとうございます、台湾在住もうすぐ4周年のMae(@qianheshu)です。
今日は「にじいろ台湾」を書いている僕の、リアルな過去をお話しする 『墜落編』 !
お見逃しの方はぜひ 『誕生編』 と 『初恋編』 をご覧の上でどうぞ!
そして、これを読んでくださったあなたはどうか忘れないでくださいね。
「あなたのすぐそばにも、こういう人はいるのだ。」ということを。
台湾へとつながる、デザイナーを志すきっかけ。
2005年4月、念願の国立大学合格を果たしたMaeは九州・福岡へ。
人生初、ドキドキの一人暮らしスタートです!
「遊ぶのは大学入ってからにしろ!」
と、高校の先生からたびたび檄が飛んだものですから、
「花のキャンパスライフ」なるものに小躍りしながらの入学です。
国立大学ながら本格的なデザインが学べるというのが、その大学への志望理由。
子供時代のテレビゲーム好きから、
「3DCGの道に進みたい!」
と、意気揚々授業に臨みました。
ところが、まもなく立ちはだかる壁。
3DCGを学ぶには避けて通れないプログラミング言語なるものが、その道を阻みます。
鉛筆で絵を描くのと同じ感覚でいたため、まさか
アルファベットの無限羅列とにらみ合うことになるとは思ってもみなかったのです。
「こっ、これはっ… 目がっ!目がーーーっ!」
結局、3DCGを専攻するのはバッサリ断念。
より直感的に作業ができるグラフィックデザインの道を歩むことになります。
結果的に、この選択が7年後の僕を台湾に留まらせることになるのですが、
そんなことはまだ知る由もなく。
膨張し始める「疑惑」。
それは、ハタチになった頃。
高校時代のかすかな疑惑が、頭の中を止まることなくグルグルと駆け巡りはじめます。
キャンパスでも、天神の繁華街でも、周りを見わたせば楽しそうに傍らを通り過ぎていく
「男」と「女」のカップルばかり。
クラスメイトも、アルバイトの同僚たちも、
みんなどんどん相手を見つけて大人への階段を上っていきます。
食事会に参加して飛んでくるのは、
「Maeはどんな人がタイプなの?」
「Maeは彼女いないの?」
「いい子紹介しましょうか?」
など、異性に関する話題ばかり。
そんな質問を星の数ほど投げかけられて、ようやく気付いたんですね。
「ああ、僕は女の子とは付き合えないんだ。」
高校時代にサクラくんを見て、なんとなく思い描いていた
「ガールフレンドのいる未来」は自分には訪れないということに、思い当たったのです。
なぜなら…
質問の答えに対して、
頭に浮かんでくるのはすべて「男の子」でしたから。
漆黒に堕ちゆく心。
「花のキャンパスライフ」だったはずが、深い谷底につき落とされた気分でした。
「僕は男性が好き。」
この時の僕に、この事実を受け入れられる勇気はなく、
ベッドで1人膝を抱える悶々とした日々を過ごしはじめます。
相変わらず浴びせられる悪意の無い「彼女」の話題は素早い矢のように突き刺さり、
毎日のようにメディアから発せられる「同性愛」への歪んだ観念は、
鋭い刃のように切りつけてきます。
さらに追い討ちをかけるかのように、
誰にも打ち明けられない「孤独感」がウイルスのように増殖しはじめます。
「僕は一生、一人きりなんだろうか?」
「僕は、社会の“笑い者”なのだろうか?」
「こんな僕を、両親はどう思うのだろうか?」
湧き上がってくる黒い疑問の数々が、絶えず、そして容赦なく襲いかかってきます。
心が、血を流していました。
「僕は、ここにいない方が、いいのかな。」
「僕は、存在しているだけで、罪なのだろうか。」
「僕がいなくなっても、悲しむ人なんて、いないよね。」
命を投げ出そうかと、本気で考えました。
次回はいよいよ運命の最終章、
同性に恋する僕が体験してきたリアルストーリー『覚醒編』です。
絶望の淵で僕が見つけた答えとは何だったのか?
どうぞお見逃しなく!
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