金城武にも会える!? 稲作の街に観光客が押し寄せる理由とは?
こんにちは!清明節の4連休を利用して初めて台東に滞在してきましたMae(@qianheshu)です。
出発前は風邪ぎみで、旅行2日目はぬかりなく発熱もしたのですが(笑)、あたり一面の生命力あふれる緑に囲まれて、心はバッチリ癒されてまいりました!
今回訪れたのは、台湾東部の「池上」という街。
田舎育ちの僕としては、懐かしくて、それでいて新鮮で、たった4日間の滞在ながら、すっかり大好きな場所になってしまいました。
そこで今日は、「臭豆腐や漢方のにおいが立ち込めて、夜遅くまでにぎやかな台湾」とはひと味もふた味も違った、究極のなごみエリアをみなさんにご紹介!
時にはこんな、のどかな海外旅行はいかがでしょうか?
「池上」へはどうやって行く?
今回の目的地・池上は「台東縣」に位置し、ちょうど花蓮縣との県境にある小さな街です。
花蓮の南部と台東の北部を巡るなら、旅行の拠点としてもピッタリな位置ですね。
自分で車を運転していく以外の方法なら、「火車(台灣鐵道)」に乗っていくのが一番便利。
台北から最速で行くなら「普悠瑪号」か「太魯閣号」を利用して約3時間半の道のりです。
「えっ、そんなにかかるの?!」
と思われたかもしれませんが、これには台湾独特の地形が関係します。
台湾は西部と東部の間に、アジアでも指折りの険しい「中央山脈」が横たわっているため、
山を迂回するしか方法がありません。
また、東部は切り立った山の斜面が海まで迫っているため平地がほとんどなく、
新幹線を通せないので、どうしても時間がかかってしまうのです。
さらに、東部行きの列車の本数がこれまた少ない!
鈍行列車を合わせても1日10本あるかないか。
連休ともなれば、発売から数分で完売してしまうほど、チケットを取るのが難しいのです。
なので、花蓮・台東方面へ行く場合は、金曜の夜〜週末、連休は避けて
「平日」に移動するのがオススメ。
台湾東部の旅は「あせらず、ゆっくり巡る」のが基本です。
池上=台湾の新潟。
池上は、周囲500m四方にすっぽり収まってしまうくらいの、とても小さな街。
にもかかわらず、
台湾でその名を聞いたことのない人はいないほど絶大な知名度を誇ります。
その理由は、台湾のスーパーに行ってみればよく分かります。
売り場の一角に山積みにされた1kgのパッケージに踊る「池上米」の文字。
そう!池上は台湾を代表する「良質なお米の産地」なのです!
日本でいう「新潟」のような存在、台湾での「池上」はまさにそんなイメージですね。
山あいに広がる「池上平原」は稲作の季節が始まると同時に、
見渡す限り稲穂のまばゆい緑でいっぱいに!
今回初めてやってきたので実際に目にしたわけではありませんが、
収穫の時期ともなれば、きっと金色に輝く平原が果てしなく広がる絶景が
見られるに違いありません!
電信柱、いや街灯すらほとんど立っていない、この緑一色の風景!
今や台湾でも花蓮・台東でしか見られなくなった台湾の貴重な遺産として、
池上周辺のこの地域も「國家風景區」に指定されています。
風景画の中でしか見たことのなかったような世界が、
壮大なスケールで目の前に広がっている感動は、まさに鳥肌ものです。
水田の真ん中にぽつぽつと佇む、こんもりした木がすごくかわいい!
きっと、農業をする上での何かの目印なのだろうと想像します。
所々に立っているこの看板に書かれているのは、
この水田でお米を作っている生産者の情報。
こういう現場からの小さな取り組みを一つ一つ積み重ねてきたことで、
「池上米」は現在の良質米ブランドの座まで登り詰めて行ったのでしょうね。
ちなみに、池上エリアには見どころを効率よく巡れる
「サイクリングロード」が整備されています。
稲穂の香りや水の流れる音を感じながら、
緑の平原を突っ切って行く爽快感をぜひ体験してみましょう!
駅前にはレンタサイクルのお店がいくつか並んでいるので、
借りられない心配はまずないかと思います。
「金城武樹」ってダレダ?
ところで、お米の街・池上に台湾中から観光客が押し寄せる理由は
「景色がキレイ」だけではありません!
池上の自転車道を走っていると、至るところに「金城武樹」と書かれた看板が目に付きます。
「カネシロ・タケキ?ダレソレ?」
と思った方は、まずこちらをご覧あれ。
これは台湾の航空会社「エバー航空」のCMなのですが、
映像の中に出てくる稲穂に囲まれた場所こそが、ここ池上なのです!
そして、CMの主役を演じた金城武が自転車を降りて木陰で一服しているシーン。
あの立派な木こそが「金城武樹」の正体です!
つまり「カネシロ・タケキさん」ではなく「金城武の木」という意味ですね!
その木が立っているのが、今や台東を代表する有名観光スポット「伯朗大道」。
入り口にある傾いた枠のオブジェ前は、行列ができるほどの人気フォトスポットになっています。
僕のオススメは、かたわらでそっと「いいね!」ポーズを保ち続けている
「Mr.Brown Coffee」の健気すぎる伯朗おじさん。
誰一人相手にせずかわいそうなので、どうか一緒に写真を撮ってあげてください(笑)
「金城武樹」は伯朗大道の反対側にあるので、
金城武との間接ツーショットへは、この道をひたすらまっすぐ進みましょう。
アスファルトの上に「I SEE YOU」のサインが見えたら、もうすぐです。
この木がウワサの「金城武樹」!
木の周りだけ猛烈な人だかりなので、完全なツーショットを撮るのは至難の技ですが、
平日ならチャンスはあるかもしれません。
「あれ、何かCMの木と違う?」
と、気づかれた方は鋭い!
実は「金城武樹」、2014年に大型台風が来た際に、
暴風雨のため一度なぎ倒されてしまったのです!
残念なことに枝も折れてしまったため、CM撮影の時と形が変わってしまいました…
それでも、金城武が木陰で休んでいたあの木には間違いないので
「金城ファンの聖地」として、今も崇められています。
ただ、同じように水田のかたわらにぽつりと佇む木は他にもたくさんありますので、
池上の美しい風景と記念撮影をするなら、
必ずしも「金城武樹」にこだわる必要はないかと、僕は思ったりしますが。
「池上便當」は台湾人の心の味。
そして、お米の街・池上に来たらゼッタイにいただきたいのが、
地元で採れた新鮮なお米を使った「お弁当」!
池上駅前には「飯包」、「便當」の看板を掲げたお店がずらりと並び、
訪れる旅行者の「胃袋」もガッチリつかんで離しません。
池上に滞在中の4日間、「1日1弁当!」をモットーに食べ比べてまいりましたが、
僕の一番のお気に入りは「全美行」のお弁当。
この看板が目印です!
駅を出てすぐ目の前にあるので、迷わず見つけられるかと思います。
台湾らしいお肉たっぷりなスタイルは維持しながらも、
甘く煮込んだかつおぶしが散らしてあったり、
ほんのり香る苦味が粋な野菜が付け合わせてあったりと、風味豊か。
油分もひかえめで、どこか日本のお弁当にも近いものを感じました。
お値段も、お財布にやさしい80元(=約260円)。
帰りの電車に飛び込む前に、ぜひお持ち帰りでどうぞ。
過ぎ行く緑の田園風景を眺めながらいただく本場のお弁当は、格別の美味しさです。
まとめ
今日は台湾が誇る緑の楽園「台東・池上」をご紹介しました!
台湾旅行で台東まで足をのばされる方は少数派かもしれませんが、
台北から3時間半かけてでも行く価値は、十二分にアリです。
日帰りはかなり厳しいかと思うので、
花蓮か台東の他のエリアと合わせて泊りがけで巡るのが良いかもしれませんね!
ちなみに、初めての旅行で一気に池上に魅せられてしまった僕は
「収穫期になったらもう一度訪ねてみたい!」と、早くも2回目の訪問も考え中。
今回はあいにく、キレイに晴れ渡った空にも出会えなかったので、
「今度こそ!」と期待をふくらませているところです。
ここでしか見られない「楽園の風景」を、
あなたもぜひご自身の目で見てみませんか?
▼台湾東部旅行へ出発の前に、見どころや美味しいものをちょっぴりチェック!▼
台東・池上に滞在するなら、サービス&センス抜群のゲストハウス「曬穀場」がオススメ!
無料で使えるレンタサイクルも完備で、池上周辺の有名スポットへのアクセスもバッチリです!
詳しくは【台東・池上のイチオシ!稲穂の香るおしゃれゲストハウス「曬穀場」】
にまとめましたので、合わせてご覧ください!
それでは、今日はこのあたりで。
※記事中の日本円表記は1元=3.3円で計算しています。(2016年4月現在)
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