台湾在住4年目の讃岐人が、台湾で「讃岐うどん」を語ります。
こんにちは!風邪で食欲減退の中、家の近くのうどん店に胃袋を救われたMae(@qianheshu)です。
ああ、カラダの隅々にまで染み渡る、だしのうまみよ。
どこに住んでいても、「やっぱり讃岐人はうどんで元気が出る!」と実感した瞬間でしたね。
ここ1-2年の間に、台湾でも非常によく見かけるようになった「讃岐うどん」。
同じく日本を代表する麺料理として台湾にもファンが多い「ラーメン」にも負けないくらい、赤丸上昇中です!
特に、フードコートに店舗がよく見られる「セルフうどん」は、食事時には長蛇の列が出来るほど。
「讃岐うどん」が台湾人に受け入れられ始めている理由とは、一体何なのか?
今日は、香川県民の誇り「讃岐うどん」が台湾で人気を得ている秘密について、一消費者目線で考えてみます。
1. だしが「うす味」。
台湾の食事って、意外と「うす味」なんですよ。
中華料理をイメージして台湾に来てみると、そのギャップに驚いてしまうはずです。
「餛飩麵(ワンタン麺)」とかを食べてみると、よく分かります。
日本人からすると、
「ナニコレ、お湯?」
と思ってもおかしくないくらい、スープがとにかくうすい!
逆に、うす味スープに慣れている台湾の人からすると、日本のラーメンスープやお味噌汁は
「しょっぱすぎ!」
と感じてしまうのです。
だから、台湾人の好みに近づけるため、
塩分を抑えめにしているお店も少なくないとはよく耳にします。
しかし「讃岐うどん」なら、その点は全く問題なし!
いりこが効いたほんのり塩味の金色だしは、
さっぱり飲み干せてしまうほどシンプルな味付け。
うす味ながら「素材のうまみがしっかり感じられる」ところも、
台湾の人の味覚には新鮮なはずです。
「しょっぱい!」と感じることなく、自然に受け入れてもらえる!
まさに台湾での「うす味」スープの王道を行っているのが、「讃岐うどん」のだしなのです。
2. QQな麺。
台湾では、弾力(コシ)があって歯ごたえ抜群、プルプルな食感のことを
「QQ(キューキュー)」と言います。
台湾の人は、とにかく「QQ」が大好き!
「珍珠奶茶(タピオカミルク)」に「地瓜球(サツマイモの揚げドーナツ)」、
「湯圓(白玉)」など、台湾スイーツにQQな食感はマスト!
中にほんのり芯が残った「アルデンテ」な麺も大好物です。
本場・香川で「讃岐うどん」を食べたことのある方ならお分かりいただけるかと思いますが、
讃岐のうどんは、日本人もびっくり仰天のコシの強さ!
「かたい!」と表現しても間違いではないくらい、
日本の麺類ではトップクラスの弾力を誇ります。
これも、まさに台湾人の好みにピッタリ!
「QQ」を食べ慣れた台湾の人をも唸らせる「超Q」な食感は、
台湾で「讃岐うどん」が人気を上げている一番の理由でしょう。
3. 盛り放題の薬味。
香川発祥の「セルフ讃岐うどん」の醍醐味は、天ぷらやおにぎりなど、
自分で好きなものを選べる自由度の高いシステム。
ただそれ以上に、台湾人の心をがっちりつかんで離さないのは、
お金を払った後の「薬味コーナー」にあると思われます。
わかめにねぎ、おろししょうが、天かす、ゴマ、七味…
種類豊富な薬味の数々が「心ゆくまで盛り放題!」
コレ、おトクが大好きな台湾人の「満足感」を高めるには効果テキメンです!
ただし、持ち前の旺盛な好奇心もここで発揮!
見慣れない薬味が多い分、
お皿に思いっきり「山盛り」持って行っちゃうお客さんもいるのはご愛嬌です。
4. おてごろ価格。
定食やラーメン、牛丼など、日本では「庶民の味方」なグルメも、
台湾ではなかなかの「お高い料理」。
僕も台湾基準のお給料をもらっているのでよく分かるのですが、
1食100元(=約350円)を超えてくると「高い!」と感じてしまいます。
台湾では、
日本式の定食で250元(=約870円)、
ラーメン1杯なら200元(=約700円)、
比較的安い牛丼でも1杯100元(=約350円)
くらいは必要なイメージです。
そんな中、デパートのフードコートでよく見かける「セルフ讃岐うどん」なら、
一番シンプルなかけうどんで、何と70元(=約240円)を切るお店も!
この価格設定は、まさに破格!
台湾で暮らす人にとっては、計り知れないインパクトを持っています!
おなかにもお財布にもやさしい「讃岐うどん」、僕もよく助けられていますよ!
ただ「1杯150円」くらいでかけうどんが食べられる香川県民の本音として、
「やっぱり高い!」と思ってしまうのは内緒です(笑)
5.高い知名度。
「日本一小さい県の名物を、そもそも台湾人が知っているのか?」
と、疑問に思われる方もおられるかもしれませんね。
ですが、ご心配なく!
実は「相当に有名」です!
台湾人の友人に「Maeは日本のどこの出身か?」と訪ねられても、
「香川(高松)」とか「四国」言うと、残念ながらあまりピンと来てもらえません。
が、「讃岐うどんのふるさと」と言うと、
何とかなりの確立で「ああ!!」と納得してもらえます。
日本人とほぼ変わらない「日本の知識」を持ち合わせている台湾人に、もはや脱帽。
しかし、そのおかげで
「讃岐うどん」の知名度は、ラーメンにもひけをとらぬほど台湾でも抜群です!
地方都市としては数少ない「台北—高松」間の直行便が運行していることも、
台湾での「讃岐うどん」浸透に一役買っているのかもしれませんね。
ということで、台湾人の心にはすでに
「讃岐うどん=日本を代表する麺料理」
という図式も出来上がりつつあります。
讃岐人のみなさん、ドンと胸を張って台湾へお越しください!
まとめ
今日は「讃岐うどんは台湾にどんどん進出すれば良いと思う理由」をご紹介しました!
讃岐人の僕が言うのもなんですが、
台湾で展開する上でこれほど非の打ち所のない日本グルメって、そうそうない!
と思います。
台湾に住むうどん大好き人間の一人としては、
これからますます本場の「讃岐うどん」のお店が増えてほしいと願ってやみません。
香川のうどん屋さんのみなさん、
次のターゲットは「台湾」なんていかがですか?
新しい讃岐うどんブームは、きっと台湾から火がつきますよ!
それでは、今日はこのあたりで。
※記事中の日本円表記は1元=3.5円で計算しています。(2016年3月現在)
コメント
コメント一覧 (2件)
昨日まで台湾旅行してましたが、丸亀製麺の大量出店には驚かせられました。この一年間での急進出には、maeさんの言われる台湾人の嗜好がジャストマッチしたのでしょうね。因みに私はシニアのヘビー台湾トリッパーです。
そうですね。
讃岐うどんが台湾で受け入れられているのは、香川人としてとても光栄に思います!
僕もお昼にはよく利用していますよ 笑