今日はまじめに、「文章を書く」ことについて語ってみます。
こんにちは。ネット上で文章を書くようになって9か月、ライターというお仕事の難しさに直面中のMae(@qianheshu)です。
先日、メディアサイトに投稿した記事に対して「記事の撤回を求める!」、「玉石混淆の石だ!」などの厳しいコメントの数々が並びました。
まさか、そのように捉えられようとは考えが及んでいなかったので(考えが及んでいないところが未熟なのですが…)激烈に凹みましたね。
その原因は一体どこにあったのか、記事を書くときにはどこに気をつけるべきなのか、反省の意味も込めて、ここに記しておきたいと思います。
1. どこまでいっても「外国人」。
旅行で台湾を訪ねていたときから数えると、僕と台湾の縁はすでに6年。
台湾人に混じって毎年LGBTプライドを歩き、
台湾人と同じように選挙結果に落胆歓喜し、
サンダルであちこち歩き回るようになり…
気持ちだけはすっかり台湾人です。
しかし、今回の出来事は僕に教えてくれました。
どれだけ台湾に住んでいようとも、
どれだけ台湾が好きだろうとも、
「外国人である」という現実からは逃れられない。
のだと。
日本でも「外国人に聞いた日本人のヘンなところ!」みたいなテーマの
テレビ番組を見かけることありますよね。
外国人目線で伝えられると、今まで気づかなかった新しい発見があって、
僕も非常に興味のある話題です。
でも、それを面白おかしく見られるのは、
「自分(制作者)を含む」日本人のことを、
外国人というフィルターを通して、
日本人に気づかせているからであること。
仮に「台湾人のヘンなところ!」というテーマを、
台湾に住んでいる僕が日本に住んでいる人に向けて発信すると、
「自分を含まない」台湾人のことを、
外国人(日本人である僕)というフィルターを通して、
日本人に気づかせていること。
になります。
※台灣朋友們,抱歉把你們當作例子!我沒有任何惡意!(台湾のみなさん、例にしてごめんなさい!悪意はありません!)
自分を「含む」か「含まない」か、
これだけで捉えられ方は全然違ってきます。
後者の場合、ネガティブなテーマだったりすると
「外国人が勝手に何言ってやがる!」となる可能性もあるわけです。
いくらその国に親しみがあったとしても、
文章を書く上では自分が「外国人」だということは、
しっかり自覚しておく必要があると思います。
2. 中途半端なユーモアは切れ味の悪い「刃」。
「クスッと笑えるユニークな文章を書ける」ことは、
多くの人気ライターが持ち合わせている重要能力の一つ。
この「ユーモア」って、「刃」と同じなんですね。
切れ味が良ければ、スパッとキレイに切れて、快活で小気味好い。
切れ味が悪ければ、うまく切れない上に、切り口は醜く、後味が悪い。
もしそれがカラダだったとしたら、
一生消えることのない傷跡すら作ってしまうかもしれません。
どんなにネガティブなテーマでも、
風刺の効いた鋭いユーモア満載で、とことん笑える記事なら
気持ちよく読んでもらえる。
でもユーモアの出来が中途半端なら、
自分の意図しないところで傷つく人がいたり、文章を目にした人の逆鱗に触れてしまったり
するかもしれない。
笑わせたいなら、とことん笑わせる!
(僕を含めて)そこまでのユーモアセンスを持ち合わせていないなら、
笑いなんか狙わず「直球勝負」した方が、いい結果がでるはずです。
3. 媒体の「違い」を理解する。
僕は「個人ブログ」と「メディアサイト」の2つで文章を書いていますが、
投稿する媒体によっても、反応はかなり違ったものになります。
「ブログでは許されても、メディアサイトでは許されない」
ということもあるのです。
僕の場合、ブログは「完全なる個人の媒体」。
自分の考えや意見、日々感じたことをシェアする場として、
仮に多少極端な主張があったとしても、「一つの興味深い意見」として見てくださる方は多く、
とてもありがたいことだと思います。
また、「どんな人が書いているのか」、「どういう考え方を持っている人なのか」を知ったうえで
読んでくださる方もたくさんおられるので、理解していただきやすいということもあるでしょう。
しかし、「メディアサイト」は違います。
個人的な見解や意見ばかりが強すぎると
「押し付けがましい」とのレッテルを貼付けられてしまいます。
「メディアサイト」は、自己主張をする場ではないからです。
もちろん、ユニークな視点から書くということは必要ですが、
その記事の内容(あるいはニュースなどの出来事)を知った上で各々がどう感じるか。
その話題から何か学べること、新しい発見があるかどうか。
提起された話題に関して、
読者一人一人(あるいは社会)に広く
「考える・討論する空間」を提供すること。
これこそが「メディアサイト」の価値でしょう。
「これからのLGBT、僕はこうあるべきだと思う!」という意見は「ブログ」で。
「これからのLGBT、みんなはどうあるべきだと思う?」という話題提起は「メディアサイト」で。
同じ「文章を書く」でも、媒体の特徴はしっかり了解した上で取り組むべきではないでしょうか。
4. 「評価」を気にしすぎない。
数々の厳しいコメントを受け、凄まじく心がめいっていたときのこと。
メディアサイトの編集者から届いたメッセージで、僕は救われた気持ちになりました。
評価はいろいろありますが、あまり気に病みすぎませんように。
また楽しい記事をお待ちしていますよ!
記事を書いた当本人としては、あらゆる反応が気になってしまうのが常ですが、
マイナス評価にとらわれすぎて記事を書けなくなってしまったら、それこそ本末転倒。
逆に、プラス評価を追い求めるあまり「面白みのない記事」ばかりになってしまっては、
これまた元も子もありません。
良い評価なら、それで良し。
悪い評価も、そこから学べばそれで良し。
評価に揺さぶられることこそが、一番のリスク。
「評価」とのつき合い方を僕に気づかせてくれた、会心のメッセージでした。
まとめ
今日は僕の失敗体験を例に、「海外ライターが心得るべきこと」4つをまとめてみました。
「海外ライター」と言っておきながら、1. 以外は場所に関係のない気づきになってしまいましたね。
実は、僕がライターのお仕事を始めたのはつい5ヶ月ほど前。
「超」が3つ付くくらいの菜鳥(駆け出しの意)なので、
ベテランライターのみなさんからすれば「そんなの当たり前じゃん!」
と、思われることばかりかもしれません。
しかし、インターネットを通してライターのお仕事を引き受けている方も多い現在、
ライターとしての心得を学ぶ機会は多くないのが現実。
新人ではありますが、これからライターのお仕事を始める方、
同じく始めたばかりで手探り状態で進めているという方へ、
少しでも助けになればと思い、この記事をまとめてみました。
ご参考にしていただければ幸いです。
それでは、今日はこのあたりで。
コメント
コメント一覧 (4件)
頑張れ、前さん。自分は、前さんの文章、面白いと思いますよ!
応援ありがとうございます!今回の件は教訓にして、これからも頑張りますよ^^
台湾に住んで、まだ日が浅いから、色々と感じることがあるんだと思います。僕からすると、すごく新鮮で、懐かしいです。僕みたいに、人生の半分以上をアメリカに住んでいると、何も感じなくなります。これからも、前さんが、台湾で感じたこと、思ったことを色々書いてください。楽しみにしてます。応援しています。
長く住んでいると、確かにそういう面も出てくるのかもしれませんね。実際、僕も台湾に来たばかりの頃は今以上にアクティブだった気がしますから。「新鮮な気持ち」を忘れないようにするためにも、ブログはこれからもどんどん書いていきますよ!応援ありがとうございます!