お役立ちブログ『にじいろ台湾』は、卒業いたします。

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釣りみたいなタイトルをつけてしまって、ごめんなさい。ブログは終わりません。でも本当です。「卒業」しようと思うんです。

この間まで1年以上、ブログの更新が滞っておりました。確かに、新しい電子書籍『台湾でパレードを』の執筆に集中したかったのは事実です。ただ、それだけが理由だったのかと言うと、そうでもない。一旦お休みして、今後どうしようかと考え直したかった、というのもありました。

身体の変化で、これまでできていたことができなくなったり。環境の変化で、モチベーションが右肩下がりになったり。

やっぱり「これまでの方針で突き進むのは、もう無理があるよな」と。「見て見ぬふりしていたことに、いい加減向き合わないといけないな」と、考えていたのです。

『にじいろ台湾』作者・Mae

この記事を書いた人:Mae

香川県生まれ。2012年8月より台北在住。一年間の語学留学の末、広告会社にて現地採用デザイナーとして勤務。2015年7月より台湾のLGBTに関する話題や旅行情報を発信するブログ『にじいろ台湾』スタート。Webメディアでの執筆他、近年は電子書籍の制作にも邁進中。


目次

台湾グルメの記事、もう僕には書けないと思います。

台北・龍山寺のおすすめグルメ店「武林萌主福州元祖胡椒餅」の胡椒餅クローズアップ

 

台湾のおいしいグルメ紹介は、『にじいろ台湾』指折りの人気コンテンツで、現在も最も多くの方に読まれる記事となっています。僕も台湾グルメの食べ歩きをするのが本当に大好きだったから、とっても相性が良かった。だからこそ、力を入れて来たし、書いていて一番楽しかったです。

ただ、大変遺憾なことに、僕はもう、自由気ままに食べることが不可能な身体になってしまいました。

以前、小麦が食べられなくなった、というお話を書きました。

麺やパン、洋菓子、中華菓子など、小麦(グルテン)が含まれているものを口にすると、おなかを下してしまう。検査の結果でもアレルギー反応が見られ、小麦を避ける食生活(グルテンフリー)に変えると落ち着いたことから、原因としてほぼ間違いないという結論に達しています。

「好転の可能性もあるか?」と、経過を観察して来ましたが、状況は今も変わらず。以前はまだ大丈夫だった餃子や(衣に小麦粉を使っている)揚げ物もダメになってしまいました。おそらく、今後も変わることはないのでしょう。小麦が食べられる能力は、前倒しで天に召されたみたいです。

 

台北駅裏エリア(後站)のおすすめグルメ店「大稻埕魯肉飯」の魯肉飯

 

外食の場合、新しいグルメ店を開拓することはほぼなくなり、(僕にとっての)安全が確認済みのお店で食事をするのがほとんど。夜市に足を運んでも、食べられるもののあまりの少なさに落胆するばかりで、めっきり行かなくなってしまいました。

元の食材の形を留めていない、加工食品も怖くて食べられない。つなぎに小麦が使われている(可能性がある)ハンバーグとか練り物とか。食感のために小麦粉を混ぜていることがある、ふりかけとか肉鬆とか。一目で分かりづらいものに含まれていることも多々あって、こうなってしまうと、外食はもはや楽しいものではない。自宅で自炊したものを食べるのがメインになりました。

なので、ブログで台湾グルメの紹介を書くことは、正直もう厳しいと思っています。食の楽しみが激減してしまった生活は、すごく辛いし、悔しい。でも、どうすることもできないので、受け入れる他ありません。

 

情報そのものを提供するだけでは、もはや何の価値もないのかも。

台北・西門町のレインボー歩道「6號彩虹」

 

グルメが無理でも、旅行や現地生活のお役立ち情報なら書けるのでは?とも考えました。

ただ、前回の記事でも少し触れましたが、AIの発展によって、ブログをめぐる環境は様変わりしています。

旅のプランとか、おすすめスポットとか、現地で使えるツールとか。AIに尋ねれば、インターネット上に存在しているあらゆる情報を整理して、その人の要望や状況にきめ細やかに寄り添った回答を一瞬で示してくれる。しかも、納得できなければ、再度条件を提示して、何度でも。書いている本人の主観が強く入っているブログの記事では、そこまで一人一人の要望にフィットした答えを提示することは到底できません。勝ち目がないと思います。

 

春節(旧正月)を迎えたの台北の観光スポット「迪化街」

 

それに、ブログに情報を書くということは同時に、AIの情報源としても使われる、ということ。

せめて、情報源となった記事のアクセスへと繋げてくれるのであれば、まだ良い。けれど実際のところ、AIの回答だけを読んで完了、となることも多く、記事のアクセスにはなかなか繋がっていません。AIの情報源となった貢献度に基づいて収益が分配される等の仕組みができれば、また状況は変わってくるかもしれませんが、お金や時間をかけて調べ上げた情報の提供者であるはずなのに、ほぼ何のメリットも得られていないのが現実です。

それでも、ブログでお役立ち情報を書く意味とは…?いち個人が情報そのものを提供するだけでは、もはや何の価値も見出してもらえないだろうな、と感じています。

 

『にじいろ台湾』は、これからどうする?

Kindleリーダーで開いた『台湾でパレードを』の表紙

 

今の僕としては、電子書籍の制作の方に力を注ぎたい、という気持ちの方が強いです。

もちろん、電子書籍だってAIの影響から逃れることはできないでしょうが、「本を作る」という作業それ自体が(とんでもなく大変だけれど)面白くて。このまま続けていけば、どんな結果が出るんだろう、という興味も湧いています。次回作のテーマ候補もすでにいくつか頭に浮かんでいて、時間はかかるかもしれませんが、引き続き挑戦してみたいな、と思っています。

ただ、ブログを完全放棄したい、とも思わない。これからもブログを書き続けるのであれば、一体何を書けばいいのだろう?しばらくの間ブログから離れて、本の執筆を進める頭の片隅では、そんなことをよく考えていました。

もはや情報提供という役割がなくなったのであれば、役に立つ、立たないの縛りはもう取っ払ってしまって、100%自分の好きなように書くのもアリかもしれない。ブログというメディアが誕生した頃の用途のように、毎日の出来事を日記のように記録したり、誰得みたいな個人的な気づきや興味を敢えて文字化してみたり、とか。

 

高雄観光のおすすめスポット「玄天上帝神像」

 

これまでのセオリーが通用しなくなっているのならいっそ、必須と言われていたSEOなんか無視してしまおう。「SEO的によろしくない」と言われていたタイトルの付け方とか記事の構成とかブログのデザインとか、そういうのも全部解禁してしまおう。

好き勝手にやらせてもらう。そんな方向性の方が、少なくとも書く側としては、モチベーションに繋がりそうな予感がしています。

 

ブログは終わりませんが、「お役立ち」からは卒業いたします。

 

これまでお読みくださっていたみなさん、本当にありがとうございました。上に書いたような理由から、「お役立ちブログ」としての『にじいろ台湾』は、ここで一旦ひと区切りとさせていただきます。

過去に書いたグルメや旅行の情報は、今後も消さずに残していきます。ただ、これから新しく書くものに、これまでと同じ期待を持っていただくのは申し訳ないなと思い、今回こんな記事を書かせていただきました。

「旅の参考になりました!」「おいしいもの、たくさん食べられました!」などの感想を、みなさんからたくさんいただいて来ました。こんな時代でも僕のブログを情報源として見てくださって… お世辞にも社交的とは言えない僕にとっては、あまりに感激すぎるお言葉でした。

別れの挨拶みたいになってしまいましたが、冒頭でもお伝えしたように、ブログは終わりません。

次回の『にじいろ台湾』は、「旅行って、カップルのリトマス試験紙」「私、税関でパンツ丸出し」「台風で、屋根が吹き飛んだぞ」の3本(未定)です!栄養にならない話を時々、気晴らしがてら書き散らかして行こうかと思っているので、またお暇な時にでも覗きに来てください。

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 大切なカミングアウト?ありがとうございます。楽しみにしていただけにグルメの話が難しくなってしまったこと、さぞ大変でしょうし、受け入れ難いでしょう。

    私も卵アレルギーが33歳の時に症状がでて、仕事に支障が出てしまい、卵を除去する生活が5年以上続きました。今後は自愛しつつも無理のない範囲で、台湾でのお話をお聞かせください。楽しみにしております。

    • そうなんですね。卵もかなり色々な食品に使われていますから、すごく大変だったのじゃないかな、と想像します。
      小麦も本当にたくさんの食べ物に入っていますから、食べられるものを探すのに苦労しています…
       
      これからも何かしら書いていくとは思いますので、また時々覗きに来てください

  • 初めまして。
    「にじいろ台湾」は私にとって、バイブルと言っても決して過言ではないブログです。
    maeさんが台湾でパートナーさんと暮らす様子を見て、憧れ、今では私も同じような道を歩んでいます。
    にじいろ台湾がなければ、もしかすると今の私はなかったかもしれません。
    (突然の熱いメッセージすみません)
    インプレッションという観点からだとやはりグルメ系が一番読まれるのだとは思いますが、個人的に台湾在住日本人ゲイでしか書けない発信が楽しみです。
    電子書籍も、近いうちに読ませていただきます。

    いつか、パレードや台北の街中などでお目にかかれると幸いです。

    • ありがたいお言葉、ありがとうございます。
       
      正直「どこまで書いていいものか?」と悩むことも多々あったのですが、
      それでも書き続けて来てよかったな、とご感想をいただいて感じました。
       
      今年の台北のパレードにも参加予定ですので、
      もしそれらしき人物をお見かけした際は、ぜひお声掛けください!

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