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リアルなゲイのセキララな告白『カミングアウト編』(前編)

カミングアウト
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ゲイとして生きるためには避けて通れない瞬間。僕の場合はこうでした。

 先日、なんと妹にブログを発見され、予期せぬカミングアウトを果たしてしまったMae(@qianheshu)です。みなさんこんにちは!

そのことも影響しているのでしょうが、最近改めて僕自身あるいはこのブログの原点を思い返してみたいという気持ちが湧いてきました。 

長らく読んでくださっている方はご存知かもしれませんが、『にじいろ台湾』には、僕が一番最初に自己紹介を兼ねて綴った「セキララな告白」シリーズという4つの記事があります。

今日は久しぶりにシリーズ最新作(?)として、台湾で生活しながら「ゲイ」としてブログを書いている僕の「カミングアウトストーリー」をみなさんとシェアしてみたいと思います。

Maeは一体なぜ、セクシャリティをオープンにできるようになったのでしょうか?

現在に至るまでの過程を、ここに綴ります。


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「自分」へのカミングアウト。

カミングアウト

カミングアウトというと、

「友人」や「知り合い」に自分のセクシャリティを告白する

というイメージを持ちがちですが、実は最初の相手となるのは「自分自身」

 

物心ついた幼い頃から気づいていたという人、

社会に出る頃になってようやく気づく人…

 

「自分がゲイである」と気づくタイミングは、みんなそれぞれです。

 

そして、その発見を案外あっさりと受け入れてしまえる人もいれば、

数年単位の長期間にわたって悩み苦しんでいる人もいる。

 

僕の場合、「事実」と向き合うことになったのは、ちょうどハタチを過ぎた頃でした。

 

暗闇の中で

社会に一歩ずつ近づくにつれ、自分の目線の先にある「興味の正体」

具体的に見えるようになりました。

 

僕に、彼女はできない。

なぜなら、僕が好きなのは「男性」だから。

 

当時の僕にとって、その事実は1トンの鉛のごとく、

ぺしゃんこに押しつぶされてしまいそうなほど重いものでした。

 

変わりもの。

はみ出しもの。

笑いもの。

 

頭に浮かんでくる黒い言葉の数々に、

自分の心がこんなにも「偏見」に満ちていたことに驚きました。

 

受け入れがたい現実に、自分の命をも呪いました。

 

インターネットの中のLGBT

そんな歪んだ心しか持ち合わせていなかった僕を変えてくれたのは

「インターネット」の世界。

 

「LGBT」という言葉があることを知り、

僕と同じように悩み苦しんでいる人たちが存在することを知り、

自らの人生と本気で向かい合っている、勇気ある人たちがいることを知った。

 

「ひとはあたたかい」ということを、身をもって教えてくれた人がいた。

 

ねじれきって揺らいでいた心は、新しく広がった世界の人たちの手を借りることで、

ゆっくりと安定した形を取り戻していきました。

 

僕は、ゲイだ!

 

たった5文字のこの一言を自分の心に保てるようになるまで、

気づけば2年の月日が流れていました。

 

暗い影に追われ続ける日々でしたが、「自分へのカミングアウト」を終えられたことで、

ひとまわり強くなれたのは確かだと思います。

 

より詳細なお話は『墜落編』『覚醒編』に書いていますので、

ご興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。

 

「父親」へのカミングアウト。

 

ようやく自分のセクシャリティに正直になることができた、ちょうどその頃。

長らく憧れていた東京や大阪での就職は叶わず、実家のある香川へと戻ることが決まっていました。

 

それは、下宿先のある福岡へ父親が引っ越しの手伝いのためにやってきた時のことでした。

 

焼き鳥の赤提灯

荷造りをひととおり終え、夜ごはんがてら2人で焼き鳥を食べに行くことに。

 

4年間を福岡で過ごした生活のこと、地元に戻ってからの始まる仕事のこと。

 

めったにない父親との二人きりの食事にかすかな緊張を覚えながらも、

会話は和やかに進んでいきました。

 

「ある話題」にだけは、触れないようにしながら。

 

食べ終わった竹串が空いたお皿に山を作り、胃袋が適度に体積を増してきた頃。

先に口を開いたのは、父親でした。

 

「おまえ、誰かと付き合ってるんじゃないのか?」

 

ふとしたきっかけで僕がたびたび外泊していたことを知っていた父親は、僕にそう尋ねました。

 

「そういうのじゃないよ!」

 

と、僕は反射的に防御態勢に。

 

すでに別れていたとは言え、

父親に僕の「初めての相手」を知られるわけにはいかないと、

曖昧な答えを返してしまいました。

 

「付き合うことの何が悪い?」

「相手はどんな人なんだ?」

「彼女なんだろう?」

 

親心から飛んでくる悪意のない質問の数々に、煮え切らない受け答えをすることしかできない僕。

この場を一体どうすればいいのか、心はパニックに陥っていました。

 

そんな折に、ふと耳に入ってきた言葉。

 

「まさか、相手は「男」なのか?」

 

父親にしてみれば冗談半分だったと思われるこの問いかけに、僕は完全に固まってしまいました。

 

周りにも聞こえているのではないかと思われるほど高鳴る鼓動に、

服の下では烈火のごとく浮かんでくる汗。

 

目にも明らかな僕の変化に父親も質問を止め、耳に意識を集中して静かに、

僕の答えを待っているのがわかりました。

 

心の天秤

この瞬間に脳を支配していたのは、これまでの人生史上最大の二択問題

 

「嘘をつき通す」か、「真実を告げる」か。

 

その答えは、すでに耐えきれそうになかった心が導き出してくれました。

 

どうしても、「それ」を声に出すことができなかった。

 

でも僕の頭部は、消え入りそうなくらいのかすかな力で、自然と縦に振れていたのでした。

 

「もうこれ以上、嘘をつくことはできない。

 ここで真実を告げなければ、

 一生悔やんでも悔やみきれないかもしれない。」

 

そんな思いが、もう一つの選択肢に打ち勝ったのでした。

 

父親の眼差し

父親は、僕の小さな答えを見逃しませんでした。

今しがた目にした事実をどう理解すべきなのか、僕に視線を向けたまま思考を巡らせています。

 

「殴られるかもしれない。」

「帰る場所を失ってかしまうもしれない。」

 

次の瞬間に起こりうる最悪の事態への覚悟は不思議なことに、ぞっとするほど早くできていました。

 

父親は、ずっしりと重量を増した空気に抗うように、そっと口を開きました。

 

「おまえを殴るつもりも、追い出すつもりもない。

 かけがえのない大切な家族を失うくらいなら、

 父さんはそれでもいい。

 

不安に押しつぶされそうだった僕の想いを完全に汲み取ったかのような、

そんな言葉が返ってきました。

 

そして、僕にこうも告げました。

 

「いきなり理解しろというのは無理だけれど、

 理解できるようにがんばる。

 だからおまえも、環境になじめるよう努力はしてみてくれよ。」

 

突然の息子の告白を受けた父親の立場を考えてみれば、

この言葉に込められた意味は完全に理解できました。

 

しかし、それよりも重要なことは

「本当の僕」を家族の一人が受け入れてくれたという事実。

 

父親という心強い味方ができたことが、僕に計り知れない希望と力を与えてくれました。

 

僕の人生を変えた「焼き鳥」

忘れようにも忘れられない、僕の人生にとって重大な出来事が起こった一夜でした。

 

流れ落ちる涙

でも、ごめんね、父さん。

父さんとの約束、守れなかった。

 

僕はどうしても、その場所に留まることはできなかった。

 

それだけは、どうか許してください。

 

まとめ

 

リアルなゲイのセキララな告白『カミングアウト編』前編でした。

 

「自分へのカミングアウト」「父親へのカミングアウト」

 

この2つの出来事が、

僕がゲイとして生きる上でのベースを作り上げたことは揺るぎない事実です。

 

しかし、これでオープンになれたかどうかというと、それはもう少し先の話。

越えるべきハードルはまだまだ残されているのですが、

その点についてはまた次回お話したいと思います。

 

『カミングアウト編』はどうやら3部作になりそうなので、次回は中編でお会いしましょう!

 

それでは、今日はこのあたりで。

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